内容説明
念願の教職についてわずか半年、三人の新採教師が自ら命を絶った。なにが彼女らを追いつめたのか?今、教育現場を取り巻く過酷な現実を洗い出し、再生への道を探る。
目次
1 還らないいのち―新採教師三人の死(二人の新採教師自殺事件に即して考える;木村百合子さんを死に追いやったもの)
2 手記 新任教師・試練の日々からの出発(若い先生、ゆっくり成長しましょう;「困難・苦悩」の中に「希望と勇気」を見つけて;夢を追いつづけて;若い教師たちの挫折と再生をめぐって)
3 なにが教師を追いつめるのか―遺族を迎えての合評会の討論から
4 教師の仕事の今日的難しさとそれを支えるもの(あらためて「新採教師はなぜ追いつめられたのか」を考える)
著者等紹介
久冨善之[クドミヨシユキ]
1946年生れ。東京大学教育学部卒。一橋大学名誉教授。現在、教育科学研究会常任委員。専門は教育社会学、学校文化・教員文化論で、教育と学校の社会性、また教師の仕事、その独特の難しさと乗り切りにまつわって生じる文化を研究
佐藤博[サトウヒロシ]
1948年生まれ。香川県高松市出身。早稲田大学法学部卒。09年まで東京都板橋区立志村第一中学校社会科教諭。教育科学研究会常任委員・学びをつくる会世話人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ネクロス
12
教員なってから思う愚痴が大体書いてある本。死なないで行こうね、が合言葉になるのは奴隷だろ?どう考えても。2014/08/19
モルツ
7
自分が教員一年目に感じた辛さがそのまま文章になった感じがする。読みながらほんまに涙が出そうになった。「安心して」聞けない、と感じた話に自分の姿が重なった。職員室でゆとりとおしゃべりが必要だと改めて感じた。後輩のためにも明日も頑張ろう。。2012/03/29
ほりしん
4
最後に頼れるのは結局自分自身なのだろうか・・・ なんとか手を抜いて要領よくやる工夫をしたい。2014/10/05
もん
4
うぅ、、、、という感じです。好きで仕方がなかった職業なのに、日々追い詰められていくことの辛さはおそらく外部から見ただけじゃ測り知れないものがあったのではないでしょうか。システムの問題か、個人の問題か、考えるべき問題である気がします。2012/01/18
taasa
2
教職課程の課題本として読みました。一面的な見方ですが、教育界の問題点がよくわかります。前半は読んでいて辛い部分もありますが、教師になる前に読んで良かったと思える一冊です。2015/10/26
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- 和書
- ようこそ真の幸せへ