内容説明
第1章ではマトリクスの定義とその基本的な演算について詳しく説明している。第2章ではベクトル空間の作用素としてのマトリクスについて解説している。第3章ではマトリクスの固有値と固有ベクトルの計算法とマトリクスの対角化についての具体的な計算法を示している。第4章では射影マトリクスの定義と射影マトリクスによるスペクトル分解について解説している。第5章では要素が複素数のマトリクスの固有値問題について解説している。その内容を拡張したものがヒルベルト空間やバナッハ空間の作用素の理論であり、この章の内容はそれらの空間における作用素の理論を理解するための予備知識として役立つものと思われる。
目次
マトリクスの定義と演算
ベクトル空間の作用素(マトリクス)
マトリクスの固有値問題(スペクトル分解;要素が複素数の場合)
付録(ベクトル空間の概要;ジョルダンの標準形)