目次
『POPEYE』の変遷にみるニッポン男子の35年―POPEYE
BRUTUS、お前もか?「マガジンハウス時代」の終わり―BRUTUS
紙+ウェブ+アプリでデジタル時代の先頭を走る―WIRED
ダンディズムから教養主義へ。いまどきカルチャー誌の王道を歩む―Pen
遠い街からの手紙のように彼らが雑誌をつくる理由―spectator
「舶来雑誌」信仰の終わり。さよなら、『Esquire日本版』―Esquire
ストレートな「書き言葉」で時代精神を伝える―真夜中
『yom yom』を読む人たちはどこに―yom yom
批評するゆえに我あり。『ユリイカ』長寿の秘訣―ユリイカ
電子書籍化&国際化で文芸誌戦線に異状あり?―群像・新潮〔ほか〕
著者等紹介
仲俣暁生[ナカマタアキオ]
1964年東京都生まれ。フリー編集者、文筆家。武蔵野美術大学非常勤講師。『CITY ROAD』『WIRED日本版』『季刊・本とコンピュータ』などの編集部を経て、2009年より「本と出版の未来」を考えるウェブサイト『マガジン航』編集人をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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shigoro
6
雑誌の未来はともかく、雑誌選びの参考にはなった。今まで見たことも聞いたこともない雑誌があったが、こうゆう解説を聞くと、これをきっかけに本屋や図書館にいってページをめくってみたくなる。まぁ買うかどうかはまた別問題だが、買わせたくなるような雑誌が多くなっては欲しい。ネットで情報が簡単に手に入れられてしまうからこそ、情報記事以外の強烈な何かが必要だとは思う。 2012/05/07
鷹図
6
誰だって心の中に、忘れられない雑誌を一冊は持っているはず。私にとっては例えば『STUDIO VOICE』がそう。文化果つる地で思春期を送った故、カルチャーの知識はもっぱらスタボから仕入れていた。就職してからは読まなくなっていたものの、廃刊の報には思うところがあった。本書はスタボのようなカルチャー誌から、numberや鉄道ファン、果てはフリーペーパーまで取り上げるが、その目配せの良さに加え読み物としても面白く、例えば『TV Bros.』の紹介文、「テレビ情報誌の皮をかぶったサブカル・コラム誌」には笑った。2012/02/09
里馬
6
バイト先で雑誌•地図旅行書担当になりました。楽しいけどむつかしい!日々お勉強です。2011/12/26
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
4
これがmeets読者にしか読まれてなかったとしたらもったいなさすぎ。コンビニで雑誌売り場に平積みすべき。雑誌創刊号マニアだった身としては、雑誌の弱体化は悲しい限り。雑誌というメディアでしか提供できないものが明らかにある。雑誌を衰退させてしまったのはコンビニの立ち読みだと思ってますが、そのコンビニでこそこの本を多くの人の手にとって欲しいものです。雑誌は活字を読ませるものだ、おまけで買わせるものではない!!2012/01/18
タベチャン
3
改めて考えてみると「雑誌」とは何なのだろう?自分は書店の雑誌売場て働いているので、その役割をインターネットや携帯電話なんかに取って変わられていく雑誌の存在感は気になるところ。著者はこのシンプルな問いに、実に多様な雑誌を取り上げ「現在」の誌面の中身を検証してゆく。…それにしても取り上げた雑誌のひとつひとつに対して造詣が深い!そして当初の問いに対して、その答えがローカル・マガジンに行き着くところに「人の情熱が有る限り雑誌はいつの時代も『再起動』するのだろう」と思わずにはいられなかった。2012/01/20