出版社内容情報
生きるための機知に富んだ植物の生態を、美しい写真とユーモラスな文章で紹介します。紹介する植物は、砂漠に生きる珍奇なものから園芸店で手に入るものまで約40種類。それぞれの植物が厳しい自然の中で生き抜いていくために編み出した知られざる「自慢の技」を、植物へのインタビュー形式で楽しく説き明かします。
内容説明
38の植物が赤裸々に語る悲喜こもごもの身の上話。生きるために編み出した特異な技と愚痴と悲哀、そして自慢の数々。植物が自らを語るインタビュー集。
目次
せわしない男。朝顔(アサガオ)
厳格な女。桔梗(キキョウ)
近親相姦する女。白粉花(オシロイバナ)
徳を積む男。蓮(ハス)
よくできた女。篝火花(シクラメン)
たかる男。南蛮煙管(ナンバンギセル)
ひと夜限りの女。月下美人(ゲッカビジン)
トゲのある女。薊(アザミ)
根絶やしにできない男。酢漿草(カタバミ)
気味の悪い女。彼岸花(ヒガンバナ)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
19
朝顔、桔梗、白粉花…38の植物を擬人化し、その植物の語らいに耳を傾けていくうちに、自然とかれら(?)の生き方を知ることが出来る。植物の言葉遣いが、なんというか、ちょっと前時代的なのが面白かったり落ちつかなかったり。しかし、写真が本当に素晴らしいです。見慣れたはずの花々が、こんなに瑞々しく、妖しく、表現されていることに感激しました。植物好きにはおすすめ!2015/05/11
アズサ
8
植物を擬人化してインタビュー。なんたる粋な企画だ!ちょっとやそっとでは友だちになれなさそうな植物もたくさんいた笑 だけど、みんな知的でしたたかに生きている。花暦のインタビューも読んでみたい。2019/04/23
猫
5
植物を擬人化して、それぞれが持つ生態を会話から聞き取るという一風変わった植物本。一つの植物につき、写真1ページ、会話2ページ、もう少し詳しい説明1ページの4ページ構成で、冗長さがなくテンポ良く読める。ちょっと変わった語り口調が癖になる面白さ。種の存続をかけて、どの植物の進化も相当シタタカだと思う。ボタニカとは植物学のことだとか。2015/04/22
わさび
2
好み!擬人化されている植物の語り口が愉快だったり、切なかったり、粋だったり。対する人間側が控え目なのも好ましいです。主役は植物、それも割合身近な植物たちで親近感湧いてきます。読み終わってもっと読みたいな~って思いました。2013/08/03
チョビ
2
人が擬人化された植物にインタビュー形式で花の特色を描く。最後にちょっとした植物紹介もあるので、軽めの図鑑としても○。写真や装丁もいいので、贈り物にもいいと思います。2011/10/04