内容説明
英日翻訳の基礎となる技術を身につけながら、言語と文化について理解を深めることができる翻訳の入門書。
目次
翻訳者になるために
優れた翻訳とは
代名詞
数量詞
比較級と最上級
無生物主語
名詞句
順行訳
話法
レトリック
イディオム
肯定表現と否定表現
「は」「が」構文
まとめ 翻訳の深さ
著者等紹介
鍋島弘治朗[ナベシマコウジロウ]
関西大学文学部教授。認知言語学者
ブルックス,マイケル[ブルックス,マイケル] [Brooks,Michael N.]
上智大学外国語学部スペイン語学科を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校言語学部卒業。サンフランシスコ州立大学英語学部修士課程修了。サンフランシスコ州立大学元講師(翻訳・通訳)。英日・日英の両方向に翻訳できる希有の産業翻訳者として、IT関連書、法律、医薬論文を中心に、主に北カリフォルニアで活動する。Apple社など、ソフトウェア、ハードウェア、ウェブローカリゼーションの各企業でエディター、シニア翻訳マネージャを歴任。現在フリーランス翻訳者・講演者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Nobu A
5
翻訳は十人十色。そして、英日は両言語の差異が大きく、その傾向が更に強い。基礎を押さえるには有益な1冊。翻訳の肝、等価性を文法構造的、意味的、機能・効果的の3面から考察。最初に翻訳者の心構えと優れた翻訳の定義を詳述。その後、英日特有の気を付ける必要がある代名詞、比較級と最上級、無生物主語等、12章での解説が続く。豊富な例文と章末に理解確認の練習問題付き。ただ、「graduate from school」の訳出が「学校から(→を)卒業」は残念。良書なだけに。夏目漱石の文章も英語の影響を受けていたと言うが。2020/09/08
translatortomomi
2
翻訳者として仕事をする中で、もう一度基礎を見直そうと思い買った本。説明が非常に分かりやすく、この本を買った目的がしっかりと満たされました。翻訳者でなくても、英語から日本語に翻訳されていく過程に興味がある人でも楽しめるのではないでしょうか。2021/01/04
yasukotta
2
いい本だと思いました。「翻訳の入門書」とされていますが、英日翻訳に携わりたい人だけではなく正確に英文を解釈する練習をしたい人にも有益です。個人的におもしろかったのは「第5章 比較級と最上級」の「比較の対象をはっきりさせる」と「第13章 肯定表現と否定表現」です。翻訳者たちによる「コラム」もとても興味深かったです。2020/11/16