琉球のことばの書き方―琉球諸語統一的表記法

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琉球のことばの書き方―琉球諸語統一的表記法

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  • サイズ B5判/ページ数 315p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784874246757
  • NDC分類 818.99
  • Cコード C0081

出版社内容情報

これまで仮名で表記することが難しかった琉球のすべてのことばについて、一般の方にも使える汎用的かつ統一的な表記法を提案。また例として奄美から八重山まで11の方言の書き方を提示。研究者必携。文字論の対象としても興味深い。

本書は琉球のことばの書き方(“統一的表記法”)について書かれたものです。奄美から八重山まで、琉球のことばは多様な方言から構成されています。先祖を同じくする親戚関係にあることばばかりなのですが、現在では地域の距離が離れたりすると全く通じない場合も多くあります。琉球のことばは日常の話しことばとして用いられてきた歴史が長く、それで何かを書く、あるいは表記するという習慣はありませんでした。琉球王国時代に政治の中心であった首里で使われたことばでさえ、しっかりとした表記法が制定されるということはありませんでした。
このような歴史的背景もあり、現在の琉球のことばの表記法は混沌とした状況にあります。個人や少数のグループでしか通じない表記がなされていたり、同じ方言でも人によって書き方が違ったりということがあちらこちらで起きています。(中略)
どう表記していいかわからないために、方言で何か文章を書こうと思っても執筆意欲が削がれるということもあると思います。複数の人が集まって特定の方言についての本や辞書を出そうというときに、内容以前に方言の表記が問題になり、結局は喧嘩別れしてしまったという事例を耳にしたこともあります。また、多くの方言が消滅の危機に瀕している中で若い人に方言の継承をしようという活動も散見されますが、表記が不安定なままでは方言を学ぶための教材も作りにくいということになります。このように色々な悲しい事態を避けたいと考えたことが、本書を企画するきっかけとなりました。本書ができあがるまでには20名ほどの言語研究者の助力を得ています。そして、本書が提案する表記法は、何十年にも及ぶ先行研究の中で報告されている琉球のことばに存在する音について、何らかの表記がなされるように設計してあります。
本書が方言で何かを記そう、表現しようという方々の助けになり、方言の表記の仕方で争いが起きるようなことが無くなるのを願う次第です。
(「はじめに」より)

はじめに

第1部 表記法の解説
第1章 音の表記

第2章 音の表記一覧

第3章 音の表記の補足
3.1 補助記号と代替表記
3.2 補助記号の省略

第4章 音の表記以外の約束事
4.1 漢字使用の非推奨
4.2 送り仮名
4.3 分かち書き
4.4 句読点
4.5 平仮名と片仮名
4.6 補助表記
4.7 フォントサイズ
4.8 アクセントまで書きたい場合
4.9 個別方言の表記を解説する場合の構成について
4.10 引用符

第2部 個別方言の表記例
第1章 浦方言(鹿児島県大島郡龍郷町浦)

第2章 湯湾方言(鹿児島県大島郡宇検村湯湾)

第3章 津堅方言(沖縄県うるま市津堅島)

第4章 首里方言(沖縄県那覇市首里)

第5章 大神方言(沖縄県宮古島市平良大神)

第6章 池間方言(沖縄県宮古島市池間島、佐良浜、西原)

第7章 佐和田長浜方言(沖縄県宮古島市伊良部)

第8章 多良間方言(沖縄県宮古郡多良間村)

第9章 宮良方言(沖縄県石垣市宮良)

第10章 波照間方言(沖縄県八重山郡竹富町波照間)

第11章 与那国方言(沖縄県八重山郡与那国町)

主要参考文献
かな索引
アルファベット索引

【著者紹介】
麻生 玲子(あそう れいこ)
東京外国語大学大学院 博士後期課程
第2部10章 波照間方言 担当

小川 晋史(おがわ しんじ)*
熊本県立大学 講師
第1部、第2部序章 担当

重野 裕美(しげの ひろみ)
広島経済大学 准教授
第2部1章 浦方言 担当

下地 賀代子(しもじ かよこ)
沖縄国際大学 准教授
第2部8章 多良間方言 担当

下地 理則(しもじ みちのり)
九州大学 准教授
第2部7章 佐和田長浜方言 担当

クリストファー・デイビス(Christopher Davis)
琉球大学 准教授
第2部9章 宮良方言 担当

當山 奈那(とうやま なな)
琉球大学 特命助教
第2部4章 首里方言 担当

中川 奈津子(なかがわ なつこ)
日本学術振興会特別研究員PD/千葉大学
第2部9章 宮良方言 担当

新永悠人(にいなが ゆうと)
成城大学 非常勤講師
第2部2章 湯湾方言 担当

林 由華(はやし ゆか)
日本学術振興会特別研究員RPD/大阪大学
第2部6章 池間方言 担当

トマ・ペラール(Thomas Pellard)
フランス国立科学研究所(CNRS)研究員
第2部5章 大神方言 担当

又吉 里美(またよし さとみ)
岡山大学 講師
第2部3章 津堅方言 担当

山田 真寛(やまだ まさひろ)
京都大学 特定助教
第2部11章 与那国方言 担当

(※2015年10月時点。五十音順。*は編者)

内容説明

独特な音も多く、そのため仮名で表記することが難しかった琉球のすべての諸方言を、一貫した方針のもとに書き表せる表記法を提案。研究者だけでなく、一般の方でも使える汎用的な表記を使用。例として奄美から八重山まで10あまりの方言の書き方を提示。

目次

第1部 表記法の解説(音の表記;音の表記一覧;音の表記の補足;音の表記以外の約束事)
第2部 個別方言の表記例(浦方言(鹿児島県大島郡龍郷町浦)
湯湾方言(鹿児島県大島郡宇検村湯湾)
津堅方言(沖縄県うるま市津堅島)
首里方言(沖縄県那覇市首里)
大神方言(沖縄県宮古島市平良大神)
池間方言(沖縄県宮古島市池間島、佐良浜、西原)
佐和田長浜方言(沖縄県宮古島市伊良部)
多良間方言(沖縄県宮古郡多良間村)
宮良方言(沖縄県石垣市宮良)
波照間方言(沖縄県八重山郡竹富町波照間)
与那国方言(沖縄県八重山郡与那国町))

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