出版社内容情報
日本語そして日本語言語学に対する新しい洞察ばかりでなく、実践的な日本語指導を向上させていくための貴重な示唆を含めた論文集。シリーズ第6弾。
2008年3月1日、2日の両日サンフランシスコ州立大学で開催された『第6回日本語実用言語学国際学会』(6th International Conference on Practical Linguistics of Japanese:略称ICPLJ6)での研究発表論文を中心に編纂。
現代日本語の「役割語」:ステレオタイプ的話体の研究
金水 敏
「が・の」交替現象の背景:空範疇構造と名詞性
吉村 紀子・仁科 明
格助詞の学習・指導における投射モデルの応用
秋葉 多佳子・堀江 薫・白井 恭弘
"Why can't you omit ni?":格助詞「に」の発話理解における役割
泉 朋子
接続表現:語りの談話標識として
南 雅彦
日本語教育における談話研究の重要性:「だから」の多様な機能からの考察
佐々木 裕美
接続表現の使用とゼロ代名詞容認度:一貫性の観点からの実験と考察
藤原 美保・竹井 光子
語りの談話・文章における文末表現について:「のだ」と「てしまう」
渡辺 文生
ストーリー構築における視点:日本語母語話者と上級日本語学習者との比較から
栗原 由華・中浜 優子
「テシマウ」の意味的拡張と現在の使用から見る教育への一提案:近世からの文献資料と学習者の作文データを通して
花井 善朗
「のだ」構文の談話機能に関する対照言語学的考察:韓国語の「KES-ITA」との対比を通じて
金 廷?a・堀江 薫
日本語学習者の文体シフトについて:学生と教師との会話からの一考察
増田 恭子
日本語の韻律:最適性理論で考える言語のリズム
浅野 真紀子
コーパスに基づいて聞き手反応の教育的重要度を導き出す手法開発の試み
歌代 崇史・柳沢 昌義