内容説明
本シリーズでは、ある特定の理論的枠組みに偏らず、形態論的現象から、文が文章・談話の中で果たす現象まで、日本語の文法事実そのものを豊かに掘り起こし集めることに、まずもって努めた。そして、その掘り起こされた文法事実に対して、枠組みや基本概念の呈示だけでなく、なるたけ広範囲にわたってきめ細かい分析・記述を与えようと試みた。ある明確な理論的姿勢を前面には押し出していないものの、広範囲にわたる文法事実に対して、それらを組織化し、なるたけ分かりやすくかつ明示的で一貫性を持った分析・記述を与えることそのものが、我々の拠って立つ基本的立場・基本姿勢である。
目次
第5部 アスペクト(アスペクトの概観;スル形とシテイル形;アスペクトに関わる形式;アスペクトに関わる副詞的成分;アスペクトから見た動詞の分類)
第6部 テンス(テンスの概観;主文末における非過去形・過去形;従属節内での非過去形・過去形;テンスに関わる副詞的成分)
第7部 肯否(肯否の概観;否定の形式;否定の機能;否定の周辺)