内容説明
北欧ルネサンスの油絵の巨匠、スペイン・ハプスブルグ家の圧政下にフランドルの庶民的写実を貫いた天才画家の目には何が映ったのだろうか…。
目次
絞首台の上のカササギ
農民の婚宴
大きな魚は小さな魚を食う
聖と俗
決意
グランヴェル枢機卿
スパイ
新しい出会い
アンケ
イカロスの墜落のある風景〔ほか〕
著者等紹介
フェレメレン,ヨーン[Vermeulen,John]
1941年ベルギーのアントワープ近郊に生まれる。ジャーナリストとして活躍するかたわら早くから小説、青少年向け読み物、脚本など多数出版している
鈴木久仁子[スズキクニコ]
上智大学外国語学部ドイツ語学科卒
相沢和子[アイザワカズコ]
上智大学文学部ドイツ文学科卒。ふたりによる訳書にブリューン・デ・オーサ著『エル・グレコの生涯』、レナーテ・クリューガー著『光の画家 レンブラント』、ウリ・ロートフス著『素顔のヘルマン・ヘッセ』(エディションq)がある
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感想・レビュー
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Rinopy
2
映画「ブリューゲルの動く絵」を見てから読んだのですごく楽しめました。ほとんどが創作だと思うのですが、ブリューゲルの生きた時代の空気を感じる事が出来、彼が作品に込めた思いはこんな風じゃ無かったかな…とイメージできるだけでも楽しい小説でした。2012/02/06
timeturner
1
想像力をふくらませすぎて(というかありがちな線に落ち着きすぎて)、最後のほうでちょっと「うへえ」と思う部分もあったが、当時のネーデルランドの状況や人々の暮らしぶりが事細かに描かれていて、とても説得力があった。2007/09/22