内容説明
本書はロシア１０月革命直後の混迷するグルジアで頭角を現したベリヤが、どのようにしてモスクワの権力の中枢に食い込んでいったか、さらにスターリンなきあと、ベリヤ逮捕、断罪というドラマチックな過程がどう進められたかを、同時代人や犠牲者たちの証言、歴史学者の評論、幅広い伝記的資料、１９５３年の裁判記録などさまざまな角度から描いたものである。カチン森でのポーランド将校集団虐殺、メキシコに亡命中のレオ・トロツキー暗殺、オルジョニキーゼー族の抹殺をはじめ、ベリヤが関係した個々の事件についても衝撃的な事実が次々と明かされ、読者は人間性に背馳した体制とその体制の立役者のおぞましい心理の奥底をかいま見ることになる。
目次
第１部 ある死刑執行人の経歴
第２部 スターリンの犯罪を執行した男
第３部 犠牲者と同時代人の回想
第４部 逮捕
第５部 法廷
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
naginuko
1
先にスターリンについて読んでおくべきだったな。スターリンにおけるヒムラーってことはやはりスターリンによる逮捕、虐殺だったわけで。いろんな他人の証言が集められているので、人物像は確かだろうけど、写真が全く無いのが残念だった。2019/04/03
偽教授
1
私怨に基づく悪罵が延々羅列されているだけで、伝記のていを成していない。駄作だし、記述の内容自体も疑わしい。2012/02/25
