内容説明
本書は、レンブラント個人の生涯だけでなく、彼およびその作品が周りの人間におよぼした影響を述べたものである。とくに、偶像を敵視するアムステルダムの正統派ユダヤ教徒という小さなグループに与えた作用に触れている。『夜警』以後のレンブラントをアムステルダムの偉大なユダヤ人学者ラビ=マナセ・ベン・イスラエルの手記で描く小説。
感想・レビュー
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momonnga
2
レンブラントを彼の友人であるマナセ・ベン・イスラエルというユダヤ人とその息子の手記から交互にレンブラントという1人の画家の人生を語っていく手法を取っている。誰も感想を書いてなくてビックリ。翻訳本ですがとても読みやすく文章が綺麗。レンブラントと言えば「夜警」が有名だけど正にこの絵を描いてから彼の凋落が始まっていく皮肉。お金を多く払って背を高く描いて欲しいって要望を無視して低く描いたり、16人の市警達の大きさもバラバラで暗く描かれてる人達から不満が続出した。客に遜らず自分の描きたい物を描いたレンブラント。2025/07/04