内容説明
魅力あふれるイラストと明るく切ないポエム「短歌」が奏でる素敵な夢のハーモニー…。こころも、からだも、休みます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
June
22
今回、印象に残った歌、なぜ僕があなたばっかり好きなのか今ならわかる生きたいからだ/僕たちが知らない時代を君に似た少年がてくてく歩くなんてね/洗いたての空をとぶ鳥が好きだったどこまでもひといろの視野/たくさんの手紙が欲しい日があってそういうときは寝てしまいます/ふかぶかと座れぬ椅子を捨てにゆく夢からさめて生きている朝/ときどきは自分の体見おろしていま在ることをたしかめている2017/10/01
June
22
早坂類さんの歌と早川司寿乃さんの絵の美しい絵本。1997年出版。早坂類さんの歌集はじめて読みましたが、透明感があり素敵。好きな歌を以下に。「ふと僕が考えるのは風のまま外海へ出たボールのことだ」「生きるならひとり真夏の草むらの人に知られぬ井戸よりもっと」「洗いたての空をとぶ鳥が好きだったどこまでもひといろの視野」「海沿いにひるがえっているTシャツとただ吹くだけの風の一日」「どうなってゆくんだろうね、でペンを置くわからないから外を見ている」「どんなにか遥かな場所から僕にくる風の吹く日にベランダにいる」2015/04/11
ちゃありぃ
14
ただなんとなく生きている。その漠然とした感情を限りなく全面に掘り起こすと、こんなキリキリとした生きた短歌になるのでしょうか。息苦しくなるほどの透明感が溢れてる作品でした。すごい好き。2014/03/15
mi
9
ぎりぎりの縁に座っているので、高遠を見ることができる人。透明度が高くて、読んでいると私自身も透けて来るよう。そうして透けた私と言う器に、新しい思いでのように、歌が納まりました。「カーテンのすきまから射す光線を手紙かと思って拾おうとした」「なぜ僕があなたばっかり好きなのか今ならわかる生きたいからだ」「どんなにか遥かな場所から僕にくる風の吹く日にベランダにいる」2015/07/10
sa-ki
2
短歌は生と死を詠んだものが多い。絵は短歌の世界に直接関係ないものの、繊細なタッチで儚い雰囲気がマッチしてる。そして、何故かムーミンが!2009/03/02