内容説明
婚約者の戦死、遺骨との結婚。そして医師をめざしての進学。夫への鎮魂と深い愛惜の想いを抱きながら生きた、自らの半生を綴る。
目次
第1章 私の生い立ち(読書とスポーツが救い;女学校への進学 ほか)
第2章 運命の人、哀しみの賦(運命の人;開戦、そして出征 ほか)
第3章 ポツダム医者(海軍葬、佐世保鎮守府;遺影と結婚式―上京 ほか)
第4章 夢に生き、夢に死す(空中遊泳;亡き人の夢 ほか)
第5章 日々断章(戦争未亡人;朝鮮の人 ほか)
著者等紹介
梅木信子[ウメキノブコ]
大正9(1920)年2月5日、大分県臼杵市に生まれる。昭和12(1923)年3月、兵庫県加古川高等女学校卒業。昭和(1950)年3月、東京女子医学専門学校(現・東京女子医科大学)卒業。昭和26年3月、国立大久保病院インターン修了。昭和27年、医師資格取得。この年より浜松聖隷病院、信州大学精神科、東京女子医科大学・三神内科、同生理学教室を経て、医学博士取得。昭和35年、東京都日野市に内科・小児科を開業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
不見木 叫
20
大正生まれの内科医・小児科医、梅木信子さんの自叙伝。生い立ちから戦争体験、夫との出逢いと遺影結婚、開業医時代の話。医療制度に対する言及もあり非常に興味深い内容で、それでいて軽快に書かれた部分もあって面白かった。2016/01/27
はるとらみ
0
愛する人と共に生きたいという願いすら簡単には叶えられなかった時代。それが今からたった七十数年前の現実という事。靖之さんの信子さんに対する愛の深さに涙が出ました。信子さんの靖之さんに対する想いも少しも色褪せていない事が切なく悲しい。2016/07/15
りら
0
図書館。戦前から今を生き抜いた女性によるご自身の人生の振り返り。こころのまっすぐさに心打たれる。また、こころのよりどころを得た人のつよさを知る。読みやすい文章で書かれており、今の若い人にぜひ読んでいただきたい。教科書に載せたっていいくらいだとも思った。読後何を感じるかはひとそれぞれであろうが、ひとのこころについて、愛について、戦争について、現代について等考えさせられることは多い。2013/04/19
-
- 洋書
- Mooncakes