内容説明
肺腑をえぐるような苦闘の中から生み出されたプロレタリア文学―。搾取と貧困をもたらすものを告発し、人間の尊厳を求める魂の表現は、現在を撃つ言葉でもある。厳しさを乗り越えて書かれた作品を通し、表現の可能性を探る。
目次
黒島伝治「二銭銅貨」と「豚群」
プロレタリア文学の新発掘―「婦人作家集」を読む
プロレタリア文学作品の中から
森与志男「炎の暦」について
プロレタリア文学の短篇
短篇を読む
葉山嘉樹ノート序章
小林多喜二作品案内
間宮茂輔の短編を読む
新井紀一の反軍小説―「競点射撃」と「怒れる高村軍曹」
『炭鉱地帯』と『通信』の中から
田宮虎彦と短編一、二について
「右遠俊郎短篇小説全集」の中から
中山義秀の歴史小説について―「碑」、「落武者」、「土佐兵の勇敢な話」
初期のプロレタリア文学作品案内
黒島伝治の反戦小説
資料に見る三・一五事件と小林多喜二
平沢計七の作品から
水上勉の戦争小説二編
著者等紹介
山口守圀[ヤマグチモリクニ]
1932年生まれ。1953年、同人誌『文学世代』同人。1970年、同人誌『渦流』同人。日本民主主義文学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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