内容説明
古くから海外貿易で繁栄してきた博多を代表する商人島井宗室と神屋宗湛は、茶湯を通じて時の権力者豊臣秀吉と結びつき、天下の豪商としての地位を確立した。しかし豊臣家の衰亡とともに政商としての役割を終え、一地方商人としてその生涯を閉じる。天下統一をめざす信長、秀吉が押し進めた「茶湯御政道」の実相と激動期の博多商人の生き方とを、『宗湛日記』など豊富な史料を駆使して描く。
目次
アジアの玄関口・博多と商人たち
宗室・宗湛の登場
宗室・宗湛と秀吉の出会い
博多の復興と秀吉の野望
文禄の役と宗室・宗湛
慶長の役と博多の没落
宗室・宗湛の終焉