出版社内容情報
獣医感染症学の定番教科書として全国の大学に選ばれ、現役の獣医師にも利用されているロングセラー〈第三版〉では,病気の成り立ちを理解しやすいように,それ以前の版と比較して総論を充実させた。総論で扱う内容は,病気がなぜ起こるかを理解するために必要不可欠である。すなわち,微生物と宿主の相互作用から起こる宿主の異常を知るには,微生物側と宿主側双方の知識を必要とするからである。
しかし近年,動物の飼育形態の変化と微生物に対する理解が進むなか,再興感染症はもとより,多くの新興感染症が報告されるようになってきた。〈第四版〉では本書の前身である『獣医伝染病学』に立ち返って,〈第三版〉における総論の内容を新しくしながらコンパクト化することにより,なるべく新しく報告された感染症を採用するとともに,すでに採用されている感染症についても記述を充実することを目指した。
〈第四版〉の編集方針は以下のとおりである。
1.本書の母体である『獣医伝染病学』刊行の理念を踏襲する。
2.動物感染症分野の急速な技術革新と情報の蓄積に基づいて,最新の知識を提供する。
3.教科書を補完する専門書として,個別疾病について読者の理解を深めることを目的とする。
■主要目次■
総論: 感染症の成立と発病機序/感染の経路と経過(局所感染と全身感染)/感染症の実験室内診断とバイオハザード対策/感染症の予防と治療/関連法規の概要/伝染病の防疫の実際/動物の感染症と微生物に関する主な事跡
各論(収載疾病数439):牛(85疾病)/めん羊・山羊(27疾病)/馬(30疾病)/豚(51疾病)/家きんおよび鳥類(58疾病)/犬・猫(56疾病)/猿(9疾病)/ げっ歯類・兎(41疾病)/ ミンク(5疾病)/蜜蜂(6疾病)/魚類(56疾病)/水生甲殻類(8疾病)/野生動物(7疾病)
病原微生物名・分類:
ウイルスは,微生物国際連合ウイルス部門のウイルス分類国際委員会の最新報告「Virus Taxonomy 2017 release」に,細菌(リケッチア,クラミジア,マイコプラズマを含む)は,Bacterial Nomenclature Up-to-dateに従った。
明石博臣[アカシヒロオミ]
編集
目次
総論(感染症の成立と発病機序;感染の経路と経過(局所感染と全身感染)
感染症の実験室内診断とバイオハザード
感染症の予防と治療
関連法規の概要 ほか)
各論(牛;めん羊・山羊;馬;豚;家きんおよび鳥類 ほか)
著者等紹介
明石博臣[アカシヒロオミ]
東京大学名誉教授
内田郁夫[ウチダイクオ]
酪農学園大学獣医学群獣医学類獣医細菌学ユニット
大橋和彦[オオハシカズヒコ]
北海道大学大学院獣医学研究院病原制御学分野感染症学教室
後藤義孝[ゴトウヨシタカ]
宮崎大学農学部獣医学科獣医微生物学研究室
須永藤子[スナガフジコ]
麻布大学獣医学部獣医学科伝染病学研究室
高井伸二[タカイシンジ]
北里大学獣医学部獣医学科獣医衛生学研究室
宝達勉[ホウダツツトム]
北里大学獣医学部獣医伝染病学研究室(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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