内容説明
己の中の内なるノモス(律法)の壁を破砕せよ!「法に従う倫理」から「愛に従う倫理」へ―パウロの信仰が最も凝縮して語られている「ローマの信徒への手紙」(「ロマ書」)。人間が神からの恵みによってドラスチックに、ドラマチックに造り変えられていく様を描いた人間改造の書を、死への跳躍を前にした一人のキリスト者が自らの信仰によって読み解く。
目次
序章 エジプトを出るということ―聖書の観想学(聖書の聖典性;聖書の史実性 ほか)
第1章 信から信へ―召される人間(一章一節~一七節まで)(境界人パウロ;ダマスコの回心 ほか)
第2章 罪から義へ―義化される人間(一章一八節~五章一一節まで)(絶対他力な生き方;パウロの罪論 ほか)
第3章 死から生へ―聖化される人間(五章一二節~八章三九節まで)(空虚な墓の謎;復活のイエスと出会う ほか)
第4章 法から愛へ―徳化される人間(九章一節~一五章三三節まで)(神の選び;“信”の能動性 ほか)
著者等紹介
葛生栄二郎[クズウエイジロウ]
1958年9月7日、埼玉県に生まれる。1978年国際基督教団代々木教会吉本美枝牧師より受洗。1981年上智大学法学部卒業。1987年同大学大学院法学研究科博士後期課程満期退学。同年4月ノートルダム清心女子大学家政学部に着任。1992年~93年ルーヴァン・カトリック大学法哲学研究所客員研究員。2000年博士号(法学)取得。2002年ノートルダム清心女子大学人間生活学部教授。人間生活学部長、キリスト教文化研究所長などを歴任。2018年7月23日召天(享年59歳)。同年11月ノートルダム清心女子大学名誉教授。専門は法哲学、社会倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。