感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あなた
10
エゴというものを「公」や「他者論」の枠組みのなかで徹底して考え抜いたのが富野である。で、おそらくはそれが「プロ意識」というものなのだ。シャアもそうなんだが、エゴはエゴなんだけれども、一応他者を歓迎しようとする態度。で、なぜかこの本はアニメーション実践研究のみならず、プロとしてのこころがまえのための本になっている。論文が書けなくなったり、企画書が書けなかったら、この本にたちもどってみたい。「感性」についてもきちんと言語化して説明してある。感性では何もつくれない。実は、富野こそが、最強のオールドタイプだ2009/07/31
momozy
3
すべての映像には原則がある。そう銘打たれた本書はいままで気にすることがなかった映像的効果を理解するのに大変に役立つ。たとえば、同じ登場人物でも右に立っているのと、左に立っているのでは印象が違う。もしこの違いがわからずにアニメ、映画を作ろうと思っている人がいるなら、今すぐ本書を入手することを勧める。もちろんこれ以外にも、人間がおおよそ等しく同じ感覚を受ける映像演出の方法なども記されている。ただ、難解かつ文章が読みづらいのでそのあたりは覚悟して読み進めて欲しい。映像志望や関係者の間で、ぜひ広まって欲しい一冊。2011/06/06
mushi12345678
2
映像の根本を富野監督の独特の「可愛さ」で語るところが気に入りました2009/03/15
判家 悠久
1
2004年に購入して、もう17年も積ん読だったのですね。それも理由があって。買った当初は映画は好きだけど、映像も初心者だったので、正直にその理念が1分位しか分かりませんでした。では何故今かと言うと、技術発展が著しく端末があれば何でも出来て、その過程の可視化が可能になったからです。そこで富野氏の言ってる事はそうなのかとページが進みました。例を挙げればアフレコの位相の問題に触れていますけど、これを本能で分かるのが富野氏らしいです。この位相もProTools等が発展してこその可視化ですので、ただ富野何者かです。2021/05/23
あんすこむたん
1
映像の基本的な原則を様々な視点から語る本。アニメを語るのに知識として知っていればいいものから職業とするならという実践的なものまで、幅広い。2018/07/26