内容説明
ニューヨークの革新者にしてロングランナー、映画監督ウディ・アレンの知られざる顔に迫る。彼は、長い間、神経症的なダメ男を演じ続け、私たちもそんな風に彼のことを見ていた。しかし、それは彼が私たちに仕掛けた“究極のマジック”だったのかもしれない。
目次
イントロダクション こうして私はウディのところへ
とにかく魅せられてしまった
書くことが彼の救いとなった
実録版・ブロードウェイのダニー・ローズ
それはウディなんです
ハチミツ風呂につかって
彼が愛する街のように、タフでロマンティック
レナード・ゼリグを救った女
ディックとウディ
偉大なるものへの恐るべき暗示
セックスと嘘とビデオテープ
ウディは(またしても)帽子からウサギを取り出した
不屈の勇気をもって
すべての世界の手ざわり
著者等紹介
エヴァニアー,デイヴィッド[エヴァニアー,デイヴィッド] [Evanier,David]
1947年生まれのニューヨーク在住の小説家、評伝作家。文芸誌『パリ・レビュー』の編集者を経て、自身も小説を書くようになり、アガ・カーン賞、マクギネス・リッチー賞等を受賞
大森さわこ[オオモリサワコ]
映画ジャーナリスト・評論家。80年代より映画の評論、インタビュー、翻訳などを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やまねっと
14
読み終わってやれやれと思った。2段組の本書はすべてで500ページあり、私の精神を病ませるかの様に進んでいく。中でも、やはりスン・イーとミア・ファローと娘との泥沼裁判だろう。真実は限りなく白だと私はこの本を読んで思ったが、ファローもひどい女だと思った。そんな中でも、ウディは映画をコンスタントに作り続けている精神力が凄い。映画製作とプライベートは違うということだろうか。この本は前半は退屈だが、中盤あたりから面白くなってくる。80年代の話をしていると思ったら例えが90年代の話になったりして読んでてしんどかった。2024/10/04
fritzng4
2
本国では2015年の出版。ベルイマン調の作品や2000年前後の作品を目に余るほど酷評する著者の鑑賞眼には些かの疑問を感じずにはいられないが、評伝の対象となるウディ・アレンへの並々ならぬ愛情を感じる渾身の一冊だ。『ブルージャスミン』の成功と同時にスキャンダルの再燃した頃の本なので例の屋根裏部屋の件の擁護にかなりページが割かれていて後半は非常にヘヴィ。とにかく仕事人間で勤勉な人なのだと思う。その一方でロールスロイスに乗ってたり(目立ちたくないんじゃないのか?)やっぱりよくわからない人でもある。2024/09/18
shalin
2
よくある全作品ガイド的な情報網羅誌というよりは、好きな作品について好きなように語っていたら自然と膨大な資料になった、って感じの一冊。〝劇中のウディアレンはペルソナ〝という筋を幹にして、彼への愛がいくつも枝分かれしていく。2017/05/08
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