内容説明
3日に1回、死を考えるまでに太宰を追いつめたものは何なのか。幼少期の生母乳母養母との別れ・愛の中断が、道化た多動性を生み、旧制弘前高校時代にマルキシズムと出会い、自分はいずれ滅ぼされる階級なのだと恐れおののく。20歳台に始まる自殺未遂、創作のための希死念慮なのか、自らの文学を完成させるための自殺なのか?秋田幼児連続殺人事件の被告人鑑定を担当した青森市の精神分析医による、これまでにない解析。
目次
第1章 自殺私論
第2章 太宰治の自殺
第3章 太宰治と日本共産党
第4章 我が太宰治との出会い
第5章 『人間失格』と『津軽』を読んで
第6章 啄木と太宰の人格形成比較論
著者等紹介
西脇巽[ニシワキタツミ]
1942年(昭和17年)6月1日福井市において西脇勝・三枝子の4人同胞中3番目次男として出生。1947年(昭和22年)神戸市に転居。1968年(昭和43年)3月弘前大学医学部卒業、医師国家試験合格。1969年(昭和44年)1月弘前大学医学部神経精神医学教室医局入局。1969年(昭和44年)6月~1970年8月青森市立病院小浜分院勤務。1970年(昭和45年)9月~1971年5月弘前精神病院(現・愛成会病院)勤務。1971年(昭和46年)6月~1972年5月桜田病院(現・聖康会病院)勤務。1972年(昭和47年)6月~1973年11月健生病院勤務。1973年(昭和48年)12月八甲病院(現・生協さくら病院)勤務、副院長就任。1975年(昭和50年)秋浜雄司二代院長逝去、八甲病院院長就任。青森市長選挙立候補3回(1987年、1989年、2001年)。2003年(平成15年)生協さくら病院名誉院長就任。2005年(平成17年)12月社会福祉法人・虹理事長就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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