内容説明
「角巻と少年」露店の老婆と米屋で働く少年の、束の間のきらめく心の交流。「千鶴と子熊」夫が気紛れで飼った子熊に、いつしか情を移してゆく妻の孤独。流れる日常のそのときを、深く掬いとる十一の短編。
著者等紹介
佐藤豊彦[サトウトヨヒコ]
1933年(昭和8)4月30日、函館市大縄町に生まれる。1945年(昭和20)7月7日、父母の郷里津軽に疎開。大浦小学校から県立弘前中学校、同弘前高校と進むが病気中退。県立盲聾学校給仕・菓子問屋・米屋勤めのあと竹籠などの行商。3年後県立中央高校定時制大浦分校入学、農作業のアルバイト。1957年(昭和32)弘前大学教育学部を経て教員に。西目屋中学校を振り出しに、1994年(平成6)黒石市立中郷中学校で退職。現在、弘前民主文学同人、弘前啄木を語る会代表、弘前子どもを守る会会長、子ども童話会主宰。受賞歴、1976年(昭和51)小説「千鶴と子熊」で第5回青森県文芸協会新人賞。1982年(昭和57)小説「青春の轍」で第6回石坂文学奨励賞佳作第二席。1991年(平成3)小説「鬼灯の少女」で第一回県民文化祭文芸部門小説の部で文学大賞
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