目次
第1部 転換期における福祉国家と政治理念(転換期の福祉国家と社会福祉運営をめぐる動向―市場指向と福祉多元主義;福祉国家の変容と行政改革―サッチャリズムと福祉政策;福祉国家と「第三の道(The Third Way)」―ブレア政権の政治理念と政策実践)
第2部 英国対人福祉サービスをめぐる政策展開(英国におけるコミュニティケア政策の展開;英国における自治体福祉行政の役割転換―供給主体から条件整備主体へ;対人福祉サービスと準市場概念(Quasi‐Markets)
シスズン・チャーターとコミュニティケア政策―グロースターシャーの事例から
メジャー政権以降のコミュニティケア政策と近代化―1997年白書と1998年白書の提案
対人福祉サービスにおける行政評価制度の導入
研究の総括とわが国への示唆)
著者等紹介
岡田忠克[オカダタダカツ]
博士(学術)。1970年大阪府生まれ。同志社大学文学部社会学科卒業。大阪市立大学大学院生活科学研究科後期博士課程単位取得退学。流通科学大学助手、大阪産業大学経済学部講師、助教授を経て、関西大学文学部准教授。専門はソーシャルポリシー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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櫻井勇一
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サッチャリズムがなぜ受け入れられたのか、そしてなぜその後ブレア政権が「第三の道」を選択する必要があったのか。ヴィクトリア朝時代から連綿と続く福祉に対する意識の歴史が、1940年代のベバリッジ報告による戦後福祉国家とその後の「英国病」によって如実に表れたのがサッチャー・メジャー政権とブレア政権であるような気がした。そこに実証性は無いが、ただそんな気がしたのだ。ブレア政権誕生は私の生まれた年と同じ。現在の日本は1度当時のイギリスを振り返ってみてはどうだろうか。繰り返さずに済むものがあるかもしれない。2019/01/19