内容説明
「笑い」が人間の心を癒す。その「笑い」の文化を育んだ大阪人の人情と風土を究明する。
目次
第1章 人間と笑い―笑いの効用
第2章 大阪という都市
第3章 生活体系としての「上方」
第4章 生活文化としての笑い
第5章 商いと「口の文化」
第6章 漫才の笑い
第7章 笑いの文化は大阪の誇り
著者等紹介
井上宏[イノウエヒロシ]
関西大学名誉教授。1936年大阪市生れ。1960年京都大学文学部哲学科社会学専攻を卒業し、読売テレビ放送に入社。1973年関西大学社会学部に転じ、専任講師、助教授を経て1981年に社会学部教授。1994年総合情報学部に移籍。2003年4月から関西大学名誉教授。専攻は情報メディア論、コミュニケーション論、笑い学研究。1989年フルブライト招聘教授として米国ロックハースト大学客員教授。1994年に「日本笑い学会」を設立。1999年文部大臣賞受賞(社会教育功労)。1999年から3年間「ワッハ上方」館長。現在、日本笑い学会会長、国際ユーモア学会理事、大阪市社会教育委員などをつとめる
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感想・レビュー
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真
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なぜ大阪には大阪特有の笑いというものが存在しているのかという謎を大阪の商人文化という歴史的な社会背景から考察しているとても面白い学術書です。商人文化からのヨコのつながりが必須な社会においてコミュニケーションが大事になり、それを円滑に行うための笑いというスパイスがあるという考察には納得させられます。また江戸落語では話術に重きをおき、あまり笑わせてはいけないというのも驚きました。江戸では侍文化が発達していて笑う=恥の文化だからだそうです。大阪・東京の笑いの違いの原因はこんなところにもあるのでしょうね。2012/10/22
TONY
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★★★☆☆建前やカッコつけで皮肉屋の東京人に愛想つかせつつあるぼくにとって、実質的で本音で人情味がある大阪人はとても魅力的に見える。ぼくの目標は東京的なんだけど、その手段は大阪的でなければならないかんじ。どうでもいいけど大阪出身です。2012/04/24
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