感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kazu
3
詩の一つ一つに解説が与えられ、訳者のものだけでなくヌーレ夫人、シャルルモロン方々の解釈から解説が構成されている。やはり詩における言語の壁は文学作品よりも大きいように思われる。それぞれの言語にはそれぞれのリズムがあり、それを翻訳から感じ取るのは難しいのかもしれない。だからといって読む価値がないわけではない。難解な詩人の一人であるマラルメの詩を注釈なしで読み解くのは困難であろう。様々な解釈がなされるので、解説を鵜呑みにするつもりはないが、自分の中に換起されたものと注釈を照らし合わせるのは有意義な読書であった。2018/06/16