感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さんつきくん
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著者の前作「七月十日は灰の町」と若干被る部分はあったものの、前作から補足された描写もあった。知らなかった戦時中の宮城を知ることで、好奇心を書き立てられた一冊。日本がどういう経緯を辿って負けたのかが解りやすく書かれ、宮城県内にどのような影響があったのかも書かれている。主に銃後の生活、隣組、疎開、配給制から来る戦時中の食糧事情、満州開拓、学徒勤労動員、戦後の都市計画等々、戦時中の宮城県民がどのような暮らしをしていたのか興味深く書かれている。仙台空襲の描写はいたたまれない気持ちになる。2021/04/24