感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
梅子
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北越・東北戦争は各地戦況が複雑に入り混じり、ビッグネームばかり追いがちで、大小様々な事件の背景を追うだけでも大変。こういう見開き4ページのサイズ感で要所を押さえた書籍は補助教材としてめちゃめちゃ助かる。一般的に薩長史観が相対化されてかなり経ち、逆に賊軍史観に批判の目が向けられつつある中、中立を意識してきちんと書くべきことが書かれていて好印象。仙台藩に比較的紙面が多く割かれていて、特に敗戦後の激烈な内ゲバが生々しく、その中心人物たる遠藤文七郎に4ページ割かれるのも賊軍史観ではあり得ない待遇で、非常に新鮮。2022/10/22