内容説明
協同組合に関わるすべての人に!「全集」未所収の賀川豊彦の名著、画期的復刻。
目次
賀川豊彦・人と働き(社会事業における開拓的役割;労働者・農民の自由と幸福のため;兄弟愛による協同組合運動;世界国家と平和運動 ほか)
協同組合の理論と実際(一九四六年)(世界の現勢と協同組合運動;協同組合なき社会の恐るべき混乱;資本主義社会の悲哀;唯物的経済学の無能 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はっちゃん
3
ソーシャルアントレプレナーの先人が1946年に出した著書の復刻版。前半は復刻にあたって付け加えられた評伝で、プロテスタントとして牧師としての布教活動から産業組合(今の協同組合)運動への軌跡が一読できます。本文で興味深かったのは、地下鉄建設にあたって協同組合を設立して出資を募ったらどうかという考え。協同組合にファイナンスは相容れないと思い込んでいましたが、こういう可能性に言及しているのは目から鱗でした。2016/09/08
Shohei I
2
日本の協同組合に多大なる影響を及ぼした賀川豊彦の考えが詰まった一冊。 キリスト教が強い部分も感じられたのですが、数々の協同組合に関わった人の思想を知るという点ではいい本なのではないでしょうか。通して語られていることは、「自分たちの欲しいものや生活は、自分たちで手に入れる」ということかなと。一人一人は弱くても協同組合となることで、交渉力を得たり共済等のセーフティネットを作っていく。協同組合とは、組合員が自立するための組織なのかとぼんやり思いました。2019/07/08
さおた
0
協同組合に携わっているので読んでみたが、私には難しかった。色々経験を積んでからまた読みかえせば理解できるかも。2013/01/02
Hisao Chugun
0
「労働者協同組合法」の成立にあわせ、協同組合について学び直そうと思ったときに見つけた本。日本の協同組合に多大なる影響を及ぼした賀川豊彦が1946年に発表したものの復刻版です。非常にキリスト教色が強く、人によっては拒絶反応が出るかもしれません。しかし、抽出して学ぶべきは自助でも公助でもなく「共助」をどう達成していくのかという考え方だと思います。個人が個人のままむき出しの社会と向き合うことは難しいが、協同組合となることで共済等のセーフティネットを作っていくことで「共助」は可能になるのだと思いました。 2021/04/11