感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
37
猫につられて俳句を楽しめます。気づけば猫より俳句を楽しんでしまい、もう一度猫だけを楽しむために読み直しました。たった十七文字なのに、ドッキリするような情景が現れるのが俳句の凄さと知りました。大西泰世さんの『こいびとになってくだだいますか吽』池田澄子さんの『じゃんけんで負けて蛍に生まれたの』が好きです。2024/07/27
新田新一
23
子猫の写真と恋の句を組み合わせた一冊。猫たちの写真は可愛いし、俳句は切なく美しいものばかりで、本当に良い本でした。これはお勧め。どちらかと言うと叙景の詩だと思っていた俳句に、これほど叙情的なものがあったとは驚きです。ジョロの中からちょこんと顔を出している子猫の写真があって、ニッコリしました。俳句の中には艶めかしいものもあります。「抱けば君のなかに菜の花灯りけり」などはその一例です。私が一番好きな句は「かなしみのみずうみがあり泳ぐなり」。ひらがなを多用した柔らかい感じが好きです。2024/07/01
みかん@道北民
9
猫の日ということで再読。猫の写真に癒やされます。恋愛の切なかったり、ドキドキしたり色っぽかったりの俳句を読むのもとても素敵です。俳句って想像力を働かせるのに最適だなぁと思った本です。私は「泣くことも柿剥くことも下手なりけり」という句が妙に好きでした(*^^*)2014/02/22
遠い日
7
かわいい猫たちの写真とともに掲載された俳句集。選句を担当された青嶋ひろのさんもはっきりおっしゃっているが、内容と猫たちとは何の関係もない。タイトルが示すように、現代的な恋の句集だ。艶かしく、切なく、恋の持つあらゆる貌を刻んでいる。爆発的なエネルギーで恋の炎を燃やすときから、別れの予感を孕んだ沈黙、二人の間に吹く穏やかならぬ風。恋をしていた頃を思い出します。2017/06/09
ゼニガメ
4
【もふもふもふもふ】可愛らしいネコちゃんと切ない俳句のコラボ。たった17文字の中に驚くほどのドラマが詰まっている。「椿咲くたびに逢いたくなっちゃだめ」「人形のだれにも抱かれ草の花」素敵な句はいっぱいあるけどやっぱりこれが一番「じゃんけんで負けて蛍に生まれたの」2015/05/04