内容説明
DIYの目的は、自分の人生を取り戻すこと。「Makerムーブメント」を主導する雑誌「Make」の編集長によるDIY体験記。野菜作り、ギター作り、エスプレッソマシンの改造などの経験や、個性的なDIY愛好家との出会いを通して、「失敗をおそれないこと」「成果を共有すること」など、ムーブメントの根底にある価値観を発見する。
目次
序章 ラロトンガへの脱出
1 物をダメにする勇気
3 うちの芝生を殺す
3 食べ物を育てる
4 ミス・シルビアをくすぐる
5 恐竜の赤ちゃんを育てる
6 心を振るわせる弦
7 熟成と発酵
8 ハチを飼う
9 どう学ぶかを学ぶ
終わりに DIY主義の台頭
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
paluko
5
読書会紹介本。紹介してくださった方は、この本に感化されてシイタケ栽培を始められたとか! 巻頭に著者の制作した四角いギターとか木彫りのスプーンとかニワトリ小屋の写真が載っているのですが、写真の撮り方のせいかあまり素晴らしい出来栄えとは見えなかったりして(だが、そこがいい)。経済回せとかGO TOとか、飼い馴らされた消費者として財布を開くことばかり求められる最近の風潮に対する解毒剤として有効な一冊だと感じました。買えば一瞬だけど、作るとなると数時間から数日、いろいろ考えざるをえないので嫌でも頭がよくなるし。2020/12/15
k&j
3
去年からちょいちょい興味を持ってるMakerムーブメントの主要人物によるDIY本。内容の8割くらいは著者自身のDIY経験についてで、惹かれる内容ではあるけど正直読み物として面白いかというと微妙だったかも。それよりも残りの2割ほどで語られる精神性の方がこの本の核だと思われる。「失敗してしまう。壊してしまう。だけど、それがこの約束された豊かな人生を、身の回りの物との意味深いつながりを勝ち取るためのワンステップなんだ。何かをダメにする勇気を持つことで、物が直せるようになる。」2019/03/14
Sanchai
3
今のメイカームーブメントを作ってきた著者だが、「MAKE」が決して工房でのモノづくりを指すのではなく、芝生を家庭菜園に変えたり、養鶏やったり養蜂やったり、紅茶キノコの培養やったりヨーグルト作ったり、楽器作ったりというのもみな「MAKE」なんだと思ったら、読んでいて何か作りたくてうずうずしてくる。モノづくりというのが身近なところから始まるのだというのを再認識させられる。Electronics Learning Lab: A Computer Course in Electronicsが欲しくなった。2016/06/27
ゴコ
2
『T型フォードのオーナー達は「ヒモや荷造り用の針金や洗濯バサミ」で修理できることを誇りにしていたと書かれている』『広告主は人々に手製の洋服は見窄らしく、自家製缶詰は不衛生で、古い車は脱落者の象徴だと信じ込ませる必要があった。今の消費者は新機種を買うためにどこも悪くないテレビはコンピュータはMP3プレイヤを平気で捨てられるようになっている。』趣味でDIY修理をする。故障が直せれば嬉しい、失敗でも工程は楽しい経験となるので好きだ。引用文は昔と今。物欲が芽生えたら直す事、代用品を考える。ミニマリストみたいだ。2025/12/07
at@n
2
失敗することの大切さとアマチュアの楽しさをユーモアを交えて伝えてくれる素晴らしい本だった。ウェルメイドにこだわりがちな自分を顧みることができ、読んでよかったと思う。ネットとブログ、DIYの相性の良さを改めて知った。ラロトンガへの移住の失敗の原因のひとつに、地元のコミュニティからの阻害を挙げているのがなかなかない視点だと思った。2021/03/24




