内容説明
第23回歴史浪漫文学賞特別賞。野枝の命懸けの情熱が、甘粕正彦・辻まこと・伊藤ルイを通して100年後の“現代”によみがえる。
目次
第1章 広い世界へ
第2章 新しい女
第3章 大杉栄との出会い
第4章 二人の革命家
第5章 野枝の遺したもの(甘粕正彦;辻まこと;伊藤ルイ)
著者等紹介
堀和恵[ホリカズエ]
大阪市に生まれる。中学校に勤め、社会科を教える。その後、近現代史を中心に執筆活動にはいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しーふぉ
21
歴史の教科書では関東大震災の際にアナーキスト大杉栄と妻の伊藤野枝が甘粕憲兵大尉に虐殺される。と書かれる程度である。そんな伊藤野枝の一生が知れる。文筆家としても行動家としても、情熱がありエキセントリックな面もある。こんな生き方をした人がいたのかと衝撃を与える人間です。2024/11/23
かもめ通信
19
書評サイト本が好き!を通じてのいただきもの。これまで伊藤野枝には余り興味が無かったが、読み応えのある評伝を書かれる堀氏の著作ということで手をのばした。読んでみると興味は尽きず、派生読書も止まらない。野枝のことを知れば知るほど、もしも生き延びることが出来ていたならば、どんな道を歩き、どんな仕事をしただろうかと想像せずにはいられない。2023/05/26
しーふぉ
16
歴史の教科書では関東大震災の際にアナーキスト大杉栄と妻の伊藤野枝が甘粕憲兵大尉に虐殺される。と書かれる程度である。そんな伊藤野枝の一生が知れる。文筆家としても行動家としても、情熱がありエキセントリックな面もある。こんな生き方をした人がいたのかと衝撃を与える人間です。2024/11/23
sasha
9
関東大震災後のどさくさに紛れて、憲兵隊に虐殺された伊藤野枝。もっともっと書きたいこと、言いたいことがあっただろうな。野枝の死から100年。それでも日本は未だに家父長制に縛られた男社会なんだよな。2023/05/31
門哉 彗遙
5
確かにこの時代は社会主義者たちを国家は弾圧して、大杉・野枝は虐殺されるという今では想像も出来ない出来事だけれど、でも今の時代の方が目に見えない何かで遥かに束縛されているような気がする。大杉が生きた時代はお金がなくても、会社員にならなくても、定住する家がなくても結構自由に生きていられた。もちろんそれはほんの一面なのだけれど、そんなことをこの時代の様子を描いている著書を読むたびに思う。彼は本当に自由を生きた人たちだ。大杉伊藤らの子供達のその後も描かれていたのは、今までに読んだ書物にはなくその点でも秀逸だ。2024/08/29
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