出版社内容情報
『一遍上人語録』(文化8年版)の原文を翻刻し、逐次、「語注」と「現代語訳」をほどこし、さらに解説「一遍のこころ」を付して理解を助ける。また、原文には、できるだけ振り仮名を付して読みやすくした。
『一遍上人語録』は、『一遍聖絵』『一遍上人絵詞伝』『播州法語集』などから 編纂されたもので、一遍の思想を知るうえで重要な文献である。
構成は、一遍の教学体系を示す「別願和讃」を巻頭に配し、次に、一遍の行状信念を示す「百利口語」をおき、合わせて総論的な役割をもたせた。次の「誓願偈文」以下は、要論ともいえるものである。そして下巻の「門人伝説」は、主として『播州法語集』から一遍の法語を集めたものである。