内容説明
下野中世史研究の最前線にいる執筆者14名による論集。中世の下野は、中小武士たちの連合による社会で、巨大な大名を生み出さなかったが、その構造を分析することが重要な課題であろう。本書は、先に刊行した「中世東国論上」、「中世東国論下」に続き、「中世東国論3」として刊行するもの。
目次
戦国時代東国社会の様相―文献史学と考古学を通して
1 関東足利氏とその周辺(鎌倉公方家の重代の家宝に関する一試論―成氏の登場と伝来家宝および喜連川足利家宝物小考;鎌倉府・古河公方奉行衆の動向と関東足利氏権力;「足利政氏書札礼」の歴史的性格をめぐって;戦国期の関東足利氏に関する考察―特に小弓・喜連川氏を中心として;中近世移行期の関東足利氏と那須氏の関係について)
2 下野の地域権力とその周辺(鎌倉期小山氏所領の展開をめぐる諸関係について―常陸・尾張での動向の検討を中心に;鎌倉~戦国前期における宇都宮氏の被官について;関東八屋形長沼氏について;享徳の乱と下野―小山氏を中心に;足利長尾氏に関する基礎的考察;東国「惣無事」令の初令について―徳川家康の「惣無事」と羽柴秀吉;下野の題目板碑について;下野中世史関係文献目録
著者等紹介
荒川善夫[アラカワヨシオ]
1954年生まれ。栃木県立高等学校教頭
佐藤博信[サトウヒロノブ]
1946年生まれ。千葉大学文学部教授
松本一夫[マツモトカズオ]
1959年生まれ。栃木県立文書館館長補佐(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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