ジェノサイドの丘〈下〉―ルワンダ虐殺の隠された真実

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784872901597
  • NDC分類 936
  • Cコード C0036

内容説明

1994年中央アフリカの小国ルワンダで起きたフツ族によるツチ族への大量虐殺。いかに虐殺行為が計画され、いかに実行されたのか。突発的な虐殺ではなく、予告までされていた事実。国際社会は止めるチャンスがあったにもかかわらず、見逃した事実から、裏に隠された国際社会の対立構造まで、生き残りの人々の証言で詳細に綴った緊迫の一冊。全米書評家協会賞・ニューヨークタイムズ、ロサンジェルスタイムズブックアワード他で絶賛。

著者等紹介

ゴーレイヴィッチ,フィリップ[ゴーレイヴィッチ,フィリップ][Gourevitch,Philip]
1961年生まれ。「ニューヨーカー」などのスタッフライターとして活躍

柳下毅一郎[ヤナシタキイチロウ]
英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

37
ルワンダにおいての虐殺を停めたのは、国連軍ではなく、西側でいう反政府ゲリラであった。虐殺側のフツ族は難民として国外に去り、そのキャンプ地において、また帰還事業においてルワンダにおける死者数を上回る犠牲を出した。国際社会という名の、強国の利害は虐殺を無視し、そして加害に加担した。あとがきにもあるが、当時の国連高等難民弁務官は日本人女性。彼女の活躍を好意的に報道していた記憶がある。確かに救うに値しないアフリカの野蛮人と、関わりを持って自国に損失を出さなかった事は、賛美に値するだろう。残念だが、これが世界だ。2021/06/05

金吾

30
○ジェノサイド後も引き続き虐殺が起きていたこと、周辺国にも波及した混乱等印象的な内容でした。国際社会の動きの鈍さも変化なくカガメ氏の発言も穿ったものではなく真をついているのかも知れないと思いました。最後の女学生の逸話はなんとも言えない悲しさと言葉は変ですが希望の種を感じました。2024/07/01

鷺@みんさー

30
上巻も貴重な内容だったが、下巻はさらに鋭く迫っている。「ルワンダで、隣人として暮らしていた2つの種族が、突如として一方が他方を、容赦なく殺戮しつくした」という事実だけで悲劇なのに、下巻では「ジェノサイド後」の苦い現実を詳細に描いている。外国の介入があってなお、止まない殺人。難民キャンプでの血の凍るような日々。治世者の言い訳。「ジェノシダレ」として捕えられた囚人たちの、劣悪きわまりない監獄。しかしながら、本当の罪人だけを捕えるのは極めて難しく、誰も罪を認めない。映画と違って、報復殺人は正義ではないという現実2022/11/16

そのあとに続く

12
再読;『ゴキブリ』『キャベツ売り』『奴らを抹殺する』政府主導の虐殺も反政府との一時停戦が結ばれる。それはなにも国連が有効打を打ったとは言い難い。難民として隣国に辛うじて辿り着いた人々も、そこには同じ“ルワンダ人”として難民キャンプに入れられ暴力が待っている。強いPTSDに悩まされる生存者、犯した殺人を正当化しながら逃げる者。規模としては前代未聞だが、民族浄化の名のもとの虐殺は初めてではないし、これが最後になるかは疑問が残る。2015/02/07

koba

12
★★★★☆

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/26671
  • ご注意事項

最近チェックした商品