植民暴力の記憶と日本人―台湾高地先住民と脱植民の運動

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植民暴力の記憶と日本人―台湾高地先住民と脱植民の運動

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  • サイズ A5判/ページ数 246p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784872596090
  • NDC分類 222.406
  • Cコード C3022

出版社内容情報

日本人は、どのように旧植民地の人々がもつ暴力の記憶に向き合うべきか。台湾高地先住民への聞き書きから明らかにする。日本植民地統治で青年期まで過ごした台湾先住民の「暴力の記憶」想起と史料の批判的検討から、帝国日本のコロニアリズムが植民された人々のみならず植民側の歴史認識にも影響を与えてきたことを明らかにする。日本人と台湾高地先住民のコロニアルな出会いの歴史経験を民族誌として詳細に記述し、社会を構成する力と生きる力をコンタクト・ゾーンの現場から問い直すことで、脱植民運動に「日本人」が参画していく道を切り開く。





第1章 脱植民化の課題と植民暴力の記憶、植民地責任

はじめに

第1節 脱植民化を主張する台湾先住民の知識人

第2節 脱植民化

第3節 脱植民化に向かう体験と声の記述

第4節 日本の植民地責任と暴力の記憶の分有

第5節 コンタクト・ゾーンに到来する植民暴力の記憶と応答責任



第2章 植民暴力の常態化としての「和解」―「帰順」をめぐる日本とタイヤルの解釈

はじめに

第1節 植民された側による「糾弾しない語り」

第2節 「糾弾しない語り」の聞きかた

第3節 エヘン集落にせまる植民地侵略戦争

第4節 「ガオガン蕃討伐」とエヘン集落の「帰順」

第5節 「帰順」は「仲良くする」(スブラック)なのか

第6節 日本人が日本語を用いて聞き書きすることの制約

第7節 語りが生み出されるコンテクスト

第8節 「糾弾する語り」について、そして二分法の破綻

まとめ



第3章 ムルフーから頭目へ―呼びかけられる天皇と日本

はじめに

第1節 タイヤルの伝統的政治システム

第2節 エヘン集落「頭目」の誕生

第3節 頭目をとりまく緊張した磁場

第4節 頭目ワタン・アモイ以降

第5節 「天皇は日本のムルフー」という表現に出会う

第6節 語りを生み出す構造、語りが生み出しているもの

第7節 二つのシステムのせめぎ合いと呼びかけられる天皇と日本

まとめ



第4章 植民暴力の記憶と日本人の責任

はじめに

第1節 日本植民地・台湾に関わる植民暴力の記憶と語り

第2節 「私たち」を自称する自治運動と脱植民化運動

第3節 タイヤルに想起される歴史と暴力の記憶群

第4節 日本人である私がどう聞くのか

第5節 ヤキ・ピスイが私に語る記憶

第6節 暴力の記憶の分有を通して植民地責任を取っていく民族誌

まとめ



第5章 「理蕃」の認識論―植民化・資本主義的近代化と植民暴力

はじめに―統治のメカニズムと記憶の分有

第1節 台湾北部高地における先住民の土地と生の囲い込み

第2節 植民的差異概念と人類学知識

第3節 「理蕃」における植民的差異の実体化と「日本人になる」こと

まとめ

終章 脱植民の運動



参考資料:

1.「台湾先住民族権利宣言」

2.「タイヤル古国復活論」「独立主権の国“タイヤル国”」「タイヤル民族議会紹介」「タイヤル民族議会憲法草案」「タイヤル民族土地宣言」



引用・参考文献

写真と表一覧・あとがきと謝辞

索引

中村 平[ナカムラ タイラ]
著・文・その他

目次

第1章 脱植民化の課題と植民暴力の記憶、植民地責任
第2章 植民暴力の常態化としての「和解」―「帰順」をめぐる日本とタイヤルの解釈
第3章 ムルフーから頭目へ―呼びかけられる天皇と日本
第4章 植民暴力の記憶と日本人の責任
第5章 「理蕃」の認識論―植民化・資本主義的近代化と植民暴力
終章 脱植民の運動
参考資料

著者等紹介

中村平[ナカムラタイラ]
広島大学大学院文学研究科准教授。2007年博士(大阪大学、文学)。2001年修士(台湾大学、文学)。日本学術振興会特別研究員、非常勤講師と各種研究員、韓国漢陽大学校助教授などを経て現職。人類学・思想史・歴史学・日本学といった領域で研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。