内容説明
新しい光の科学は日進月歩の発展を遂げており、完成されたものではない。そこで本書では、物理、化学、電気の専門家三人が、それぞれの考えで、身近な問題から出発して最新の研究につながる話題を三部作として書いている。
目次
第1章 ミクロの世界からの光のメッセージ(光の芸術と光科学;虹の光科学;オパールの光科学;ステンドグラスの光科学;電子と光の織りなすミクロの世界のハーモニー;半導体超微粒子で生体分子を見る;光科学は21世紀の文化を創る)
第2章 レーザーで観る超高速の世界―ミクロの世界の超高速現象(原子分子の世界の距離と時間の単位;分子運動の観測;溶液中の分子運動とスペクトル;液体にものが溶けることについて;タンパク質中の反応と機能発現)
第3章 新しい光の科学―時空間を行き交って光をコントロールする(光、そして時間と空間;空間域で光をコントロールする;時間域制御、動的制御;時間変調素子と空間変換素子の組み合わせ―光の時空間制御へ)
著者等紹介
岡田正[オカダタダシ]
1939年東京都に生まれる。1965年大阪市立大学大学院理学研究科(修士)。現在、大阪大学大学院基礎工学研究科教授。工学博士。研究テーマは溶液中の光反応初期過程。キーワードは光電子移動、液体緩和過程、フェムト秒分光。日本化学会、アメリカ化学会、日本物理学会、光化学協会、ほか所属
小林哲郎[コバヤシテツロウ]
1943年和歌山県橋本市に生まれる。1970年大阪大学大学院工学研究科(博士)。現在、大阪大学大学院基礎工学研究科教授、(併)ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー長。工学博士。研究テーマは超高速光エレクトロニクス、量子工学、3次元画像。キーワードは超高速光変調/偏向、超短光パルス、微小工学、低次元光波、立体画像。日本電子情報通信学会、応用物理学会、レーザー学会、ほか所属
伊藤正[イトウタダシ]
1946年兵庫県神戸市に生まれる。1974年大阪大学大学院基礎工学研究科(博士)。現在、大阪大学大学院基礎工学研究科教授。工学博士。研究テーマはレーザー光物性実験、半導体超微粒子の電子物性。キーワードは励起子光物性、光学非線形性、フォトニック結晶、近接場顕微分光。日本物理学会、応用物理学会、クラスターと微粒子懇談会所属
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