目次
図版(シリーズ作品;単独作品)
資料(ポートレート;巴水の旅と写生;巴水の「新版画」制作;略年譜;関連文献;掲載木版画作品リスト)
再録資料(『川瀬巴水創作板画解説』;「版画の旅」;「半雅荘隨筆」)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
67
最近気になっている川瀬巴水の版画集。夕暮れ時の光と影に特に惹かれてしまう。昼間の風景画もあるが、それは普通に見えてあまり惹かれない。点描される人の姿もいい。川面のきらめきも素敵だ。きっと現物は、もっと綺麗なのだろう。2018/12/16
くたくた
39
浮世絵の手法から「新版画」を産んだ川瀬巴水の画集です。恥ずかしながら、今日初めて巴水の作品を目にしました。絶対に忘れたくなくて勢いで画集を買ってしまった。後半の資料ページに木版画の重ね刷りの手法が解説されています。やはり、最初に心惹かれた東京十二題が好きだ。あと、もう一冊の表紙にも使われている『清洲橋』の青が素晴らしい。『松島双子島』や『小樽の波止場』『大森海岸』『馬込の月』など、夜の表現や月夜の情景が本当に美しいと思いました。もちろんいろいろな色使いで表現されてるんですが。本当に青が美しいです。2024/09/23
ワッピー
23
急に巴水をたくさん見たくなって図書館にダッシュ。どの作品にも動きがあり、見る側に伝わってくるさざ波のような情動を感じます。盛り上がる雲、蕭々と降る雨、たたきつけるような大雨、あるいは細雪、激しい吹雪のような気象現象・海や川の波や陽光の反射から脈動を感じます。まったく静かに見えるものにも点景として描かれた人の思いが漂っているようだし、静かな寺の夜景(仙台山の寺)にも月からの「静寂」の波動が空間に満ちていて、ぜひ絵の世界に入りたいと思います。ムリヤリ小理屈を並べてみましたが、巴水の作品を見られる幸せに乾杯!2021/12/15
源
21
印刷技術が進んで浮世絵は人気ガタ落ち。彫師と摺師の廃業に。新版画は一連の職人の流れを復興させようと作品の完成度を高めたムーブメントだ。浮世絵よりも何倍も色版を重ねた美しさこそ魅力。神奈川県で開かれる川瀬巴水展(4/24〜)の予習。今年は新版画展が沸騰する⁈2017年。2021/03/04
紺
8
書棚の整理をしていて、ぱらぱらと捲るつもりが、たちまち吸い込まれてしまう。水辺と夕暮れに滲む静けさに溶けていくような叙情。色あいの美しさと穏やかな明るさには素直に心がかるくなる。MOA美術館の展示が素敵だったことを思い出す。胸にしまいこむように眺めてしまった。もっと、度々開こう。2024/12/19
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