内容説明
元釜石捕虜収容所長の稲木誠が克明な手記で伝える終戦1カ月。戦後、オランダ人元捕虜との文通が孫に遺したメッセージとは―。国境を越えた「戦争の記憶」。
目次
第1部 1945年 降伏の時(八月十五日―夢ではない。天皇が国民に終戦を訴えているのだった;光の世界―戦争は終わった。もうすぐに帰れるよ;世界の変転―軍服姿は無視されるか、軽蔑の目が向けられる ほか)
第2部 1975年 フックさんからの手紙(連載第1回―昭和59年9月15日号掲載;連載第2回―昭和59年9月22日号掲載;連載第3回―昭和59年9月29日号掲載 ほか)
第3部 2015年 遠い記憶の先に終止符を探して(捕虜たちが見た地獄;波乱含みで始まった取材;元捕虜が語る70年の物語 ほか)
第4部 2022年 過去から未来へ
著者等紹介
稲木誠[イナキマコト]
1916年栃木県宇都宮市生まれ。1941年広島文理科大学卒。1944年4月~1945年8月陸軍少尉として岩手県釜石市の連合軍捕虜収容所長。1945年11月~1951年4月まで巣鴨プリズンに拘置される。1952年~1973年時事通信社勤務。1988年に71歳で死去
小暮聡子[コグレサトコ]
1981年栃木県宇都宮市生まれ。『ニューズウィーク日本版』(株・CCCメディアハウス)記者/編集者。2004年立教大学法学部政治学科卒、2007年英サセックス大学大学院にて「現代の戦争と平和学」修士号を取得。2007年に入社、2012年~2018年の米ニューヨーク支局勤務を経て東京本社に帰任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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