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内容説明
“トゥーランドット”はゴッツィの『トゥーランドット』、“妖精”はゴッツィの『蛇女』という劇をそれぞれ原作としている。ゴッツィはこれらの劇を作るにあたり、ペティ・ド・ラ・クロワ(一六五三~一七一三)の『千一日物語』に含まれている物語を参考にした。『トゥーランドット』は「カラフ王子とシナの王女の物語」、『蛇女』は「ルスヴァンシャド王とシェーリスタニ王女の物語」である。プッチーニとワーグナーのオペラの原作の劇の下敷きとなった作品が同じ物語集に入っているというのも、興味深い事実である。“トゥーランドット”や“妖精”の背景を理解する上でも、これらの物語を知っておくことは有意義であると考え、日本ではまだ紹介されていないことから、訳出してみることにした。これらの物語の紹介とあわせて、オペラと原作との簡単な比較考察も試みた。
目次
第1章 プッチーニの遺作“トゥーランドット”(“トゥーランドット”の誕生;“トゥーランドット”の概要とあらすじ;原作との比較)
第2章 ワーグナーの処女作“妖精”(“妖精”の誕生;“妖精”の概要とあらすじ;原作との比較)
第3章 『千一日物語』(ゴッツィと『千一日物語』;『千一日物語』の成立;『千一夜物語』と『千一日物語』の枠物語)
第4章 「ルスヴァンシャド王とシェーリスタニ王女の物語」(第十六日~第三十日)全訳
第5章 「カラフ王子とシナの王女の物語」(第四十五日~第八十二日)全訳
著者等紹介
最上英明[モガミヒデアキ]
1959年、仙台市生まれ。北海道大学大学院文学研究科でドイツ語学を専攻。現在、香川大学大学教育開発センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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