内容説明
ソビエト体制のもとでは、その時々の権力者による検閲と監視を恐れ、誰も真実を語らず、書かなかった。したがって、本人の発言を含めたすべての関係者の「証言」や、本人が書いたものを含めたすべての証拠文書が、真実が記されているわけではない、そのなかにあって、著者ファーイは、ショスタコーヴィチ自身の書簡、コンサートのプログラム、当時の批評、新聞記事、同時代人の日記などの一次資料を探しあて、相互の矛盾を整理したうえで、偉大な作曲家の生涯と全作品の成立過程を明らかにする。
目次
幼年時代(一九〇六~一九一九)
音楽院(一九一九~一九二六)
飛翔(一九二六~一九二八)
先駆者(一九二九~一九三二)
悲劇的風刺(一九三二~一九三六)
危機(一九三六~一九三七)
猶予期間(一九三八~一九四一)
戦火の日々(一九四一~一九四四)
「勝利」(一九四五~一九四八)
公人と私人(一九四八~一九五三)〔ほか〕
著者等紹介
ファーイ,ローレル・E.[ファーイ,ローレルE.][Fay,Laurel E.]
ロシア・ソビエト音楽に関する広範な執筆活動をおこなっており、1971年以来、何度もロシアを訪れ研究を続けている。コーネル大学から哲学博士号を取得、フリーの音楽研究学者で、ニューヨークのスタッテン・アイランドに居住
藤岡啓介[フジオカケイスケ]
1934年。早稲田大学第一文学部露文科中退。著述業、翻訳家
佐々木千恵[ササキチエ]
1967年。慶応義塾大学大学院修士課程英米文学専攻修了。翻訳家
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