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内容説明
マリア・カラスについての最も詳しく、最も信頼性の高い評伝。著者は記述の中心を、もはや検証のしようのない、数々のゴシップとスキャンダルに彩られたカラスの私生活にではなく、歌・舞台・芸術性に置く。一次資料を丹念にあたり、カラスの生涯を記述し、それぞれの舞台とレコードの同時代の評価がどのようなものだったかをつきとめる。その一方で、スタジオ録音、ライブ録音を問わず、すべてのレコードを丹念に聴くことで、カラスの芸術の本質を解き明かしていく。伝記部分とカラス論・オペラ論とが見事に融合した画期的労作。
目次
マリアとメガイラ または象徴的人物としてのカラス
唯一無二の存在
表現のパラドックス あるいは美しい声と醜悪な声
マリア・カラスと一九五〇年代のオペラ界
修業時代
遍歴時代
スカラ座の女王
名声への没落
故郷をもたないプリマドンナ
カラスとその後の歌い手たち
歌いおさめ
プリマドンナ、芸術家、女性
想像力のための歌唱
著者等紹介
ケスティング,ユルゲン[ケスティング,ユルゲン][Kesting,J¨urgen]
1940年、ドイツ、デュースブルク生まれ。ケルンおよびウィーンの大学でドイツ文学、英文学、哲学を学んだのち、ケルンとミュンヘンでレコード会社の広報の仕事に従事。1973年に本格的な評論活動を開始し、西ドイツ(当時)国内のさまざまなラジオ放送局で音楽番組を担当。とりわけオペラに造詣が深く、1986年には、全3巻2000頁にも及ぶ『偉大なる歌手たち』を上梓。1993年以降は『ディー・ヴォッヒェ』紙の音楽評論担当としても活躍
鳴海史生[ナルミフミオ]
1960年、青森県むつ市生まれ。国立音楽大学大学院、修士課程修了。音楽学専攻。尚美学園大学芸術情報学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。