出版社内容情報
絵を始めたいけれど戸惑っているそんな方に描くことの楽しさを世界のトップアーティストが教える絵画入門シリーズ。
内容説明
絵を始めたいけれどちょっと戸惑っている、そんなあなたに、描くことの楽しさを世界のトップアーティストが教えてくれる、絵画技法入門シリーズ。絵画のモチーフとして魅力的な花。英国の野生の花を描く第一人者マジョリー・ブレイミーが、可憐でたくましい野生の花の描き方を教えてくれる。思わず、目に留めた花を描きたくなってくる1冊。
目次
なぜ花を描くの?
なぜ水彩絵の具を使うの?
どんな用具が必要か?
デッサンを始めましょう
彩色を始めましょう
四季を通じて描く
広々とした風景
シンプルにする
写真と植物画家
著者等紹介
ブレイミー,マジョリー[Blamey,Marjorie]
スリランカ生まれ。幼少の頃、父親がワイト島で医療に従事することになり、英国に帰国しました。島では泥灰質の丘陵に咲き乱れる花や鳥、とりわけ蝶に興味を示し、幼少の頃より正確なスケッチを描いて才能を示しました。最初の学校では、鉛筆で対象に奥行きと形を与える陰のつけかたを学びました。現在ではあまり顧みられない技法ですが、彼女は今でもこの技法を好んで使っています。次の学校では、水彩画や油絵の技術はあまり教わりませんでしたが、素質のある生徒には特別に油絵・バレエ・演劇の時間が設けられ、彼女はいずれにおいても非凡な才能を発揮しました。10歳のときに、王立絵画協会の児童画展の油絵部門でブロンズスター賞を受賞しました。この作品が彼女にとって唯一の人物画です。12歳で美術の中等教育修了試験を優等で合格しますが、芸術三昧の生活には終止符が打たれます。父親が健康を害し早くに職を辞したため、一家は郊外へ移ることになったのです。野生生物は身近な存在ではなくなり、学校は十数人の少女に女性の教師が1人。美術の授業は全くありません。仕方なく彼女は週1回学校を休んで、ロンドンの演劇・ダンスアカデミーに通い、家で花や鳥の水彩画を描き続けました。そして16歳のときに、週1回近所で開かれていた夜間の美術教室に入りますが、本人の記憶によるとそこには3回しか通いませんでした。鉛筆でマロニエの実の細かなスケッチを描いていたときに、教師に「こんな正確な模写は絵じゃない。独創性のまるでない絵に、誰が興味を示すんだ。自然を真似ようとして自分の時間を(彼の時間もといいたげだった)無駄にするぐらいなら、カメラを買ってスナップ写真を撮ればいい」こういわれたからです。こうして彼女は写真を撮るようになり、すぐに新たな芸術世界に夢中になっていきました。数々の賞を受賞しましたが、最初の頃の作品にマロニエのクローズアップがあります。10代のうちにロンドンで作品を発表し、セミプロ写真家としての新たな道を歩み出しました。ロンドンの舞台では新進女優としても活躍を続けました。1939年に戦争が始まったため、写真や演劇をひとまずやめ、赤十字の看護婦となり、若い陸軍将校と結婚しました。終戦後は夫ともに彼の故郷、コーンウォールに戻り農場を手に入れます。舞台のことは忘れ、写真は趣味となりました。絵を描きたいという気持ちも農作業に追われるうちに薄れましたが、家族とともに田舎で暮らせることは何よりの喜びでした。いつしか25年の歳月が流れ、彼女は4人の子どもの母親になっていました。そんなある日、彼女は裏戸の脇に咲いていたクレマチスの最後の花を摘んで、雨のしずくをそっと払いました。自分が手にした魔法の杖で呪文がかけられようとしていることなど、知る由もありませんでしたが、不意にその花が描きたくてたまらなくなりました。もう一度水彩画を始めるといいだした彼女に、子どもたちが驚いたのも無理はありません。農場で白いペンキを塗っていたことはあっても、絵筆を持つ姿など見たことがなかったのですから。初めて描いたそのクレマチスはひどいものでした。自分が全く描けなくなっていることを痛感し、7歳の頃の方がはるかに上手だったと落胆しますが、この挫折が彼女を本気にしました。そして、昼間は仕事があるので、絵を描くのは夜だけでしたが、絵の才能が失われていないことを示しました。今や彼女は一流の植物画イラストレーターとして認められ、30冊を超える著書のほとんどはハーパーコリンズ社から出版されています。そのなかには、ベストセラーとなり8カ国語に訳されている書籍もあります
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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