内容説明
戦後五十余年を経て、ますます病状が悪化する日本社会の現実をつぶさに目撃するにつけ、同時代を共に生き、わたしの心に刻まれた方々が、それぞれどのようにして戦後精神とかかわり生きたかを、ひとつの“あかし”としてまとめた一冊。
目次
伊達得夫
西谷能雄
小汀良久
小川道明
安江良介
田村義也
木村亨
久保覚
庄幸司郎
入野正男〔ほか〕
著者等紹介
松本昌次[マツモトマサツグ]
1927年10月、東京都生まれ。高校講師等を経て、1953年4月から1983年5月まで編集者として未来社に勤務。1983年6月影書房を創業、現在に至る
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感想・レビュー
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けいちゃん(渡邉恵士老)
1
前作『戦後文学と編集者』に続き、松本昌次氏が編集者として関わってきた作家や編集者等の方々について、タイトルのとおり「出版」の側面から書き綴ったもの。 「まえがき」に「日本で民主主義が死ぬ日」とあるが、2014年は、日本国憲法解釈変更による「集団的自衛権」の行使容認など、さらに「日本で民主主義が死ぬ日」に近づいているように感じる。 「戦後」という時代は、今と重なる部分も大いにあるように思えた。 本書にある丸山眞男の言葉は、現在にそのまま通じる。 過去と同じ轍を踏まないように、今こそ読むべき一冊。2014/07/07