内容説明
著者は幼いころから唄が大好きで、毎日うたい遊んでいたものでした。こうした唄は代々大切に守り伝えられて来た唄であり、母や祖母や隣家のおばあさんたちが、大きくなれよ、利口になれよ、と心を込めて教えてくれた人育ての唄でした。本書では、生まれた時から唄で育てられ、大人になってからも心の中に唄を育てて、この遠野という山深い盆地で、物言わぬ百姓として暮らしたわたしたちの先祖が、子や孫たちに、そして未来の人たちに伝えたかったことを、受け継いだ通りに述べています。
目次
第1章 はやし唄の前に育てておくこと
第2章 赤ちゃんや幼い子をはやす唄―「人になるもとを身につける」
第3章 子ども同士ではやす唄―「知恵を育てる唄」
第4章 恥ずかしさを感じて育つ
第5章 はやし唄と諺
第6章 唱える唄
第7章 言葉は知恵を育てる
著者等紹介
阿部ヤヱ[アベヤエ]
昭和9年(1934年)遠野市松崎町光興寺に生まれる。現住所も同じ。小さいころから、多くのわらべ唄や伝承遊びで育つ。わらべ唄には人間としての生き方、生活の知恵が伝えられていることを知り、自分の体験を振り返り、伝承を確認するために力を注ぐ。次代に伝えることを願って、その伝承に努めている。遠野市文化財保護審議会委員
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