感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まふ
6
1811年10月尾張国名古屋納屋町小島屋庄右衛門所有の千二百石積督乗丸の船頭(船長)知田郡半田村の重吉が13人を率いて江戸に米などを運んでその帰途御前崎沖で嵐に遭い漂流して何と中米のパナマあたりで米国船に救助されてようやくアラスカ、カムチャツカ、エトロフを経て4年後に日本に帰国できたという奇跡の実話。身近に感じられたのは、漂流の軌跡がコンティキ号の「赤道海流」と正反対に西から東への「逆赤道海流」に乗ったこと、亡くなった11人の記念碑を立てた場所が笠寺であったことなど、の事実であった。⇒2020/10/09
醤油屋
2
成山堂書店版の現代語訳付きの物を読んだ。 「江戸時代におけるもっとも文学的な漂流記」と呼ばれる督乗丸の重吉が語る『船長日記』だが 漂流中の苦しみ、異人の中で暮らすことの戸惑い、カムチャッカのロシア人らとの交流や風俗のようすなどが書かれ 小舟で帰り着いた蝦夷地で高田屋嘉兵衛とも話したりとシンプルに盛りだくさんで なんというかちょっとした伝奇小説のような豪華さがある。 全部乗せって感じ2022/10/26
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