内容説明
移民問題をめぐっては、どの国にも悩ましい問題があり、議論が行われている。国はいま以上に新しい移民を受け入れるべきなのか?受け入れるべきだという人は人道的な理由を挙げ、反対する人は財政負担や文化の変容といった懸念を指摘する。だが、経済学者のブライアン・カプランは、そこに新しい説得力のある論点を追加した。すべての国境を開放すれば、世界経済が好転して貧困が一掃され、最終的にはすべての人に利益がもたらされるというのだ。著者は、移民受け入れに反対するすべての議論を真摯に受け止めたうえで、反対派の疑問と懸念に答え、国境開放に向けた議論と政策の方向を指し示す。細部をおろそかにしない記述と人を惹きつける楽観性、そして人気漫画家ザック・ウェイナースミスによる鮮やかなイラストで、『国境を開こう!』(Open Borders)は、移民受け入れ推進の根拠をわかりやすく、そして説得力豊かに提示している。
目次
1 地球規模のアパルトヘイト
2 国境開放の驚くべき経済効果
3 移民を受け入れたら生活が苦しくなる?
4 移民は文化を破壊する?
5 移民は社会から自由を奪う?
6 キーホール・ソリューション
7 哲学・思想・宗教から移民問題を考える
8 国境なき世界をめざして
著者等紹介
カプラン,ブライアン[カプラン,ブライアン] [Caplan,Bryan]
ジョージ・メイソン大学経済学教授。EconLog(学生・研究者・経済学愛好家のためのブログ)のブロガー。世界でも指折りの移民自由論者。著書に、ニューヨークタイムズ紙が「今年最高の政治本」と評したThe Myth of the Rational Voter(邦訳『選挙の経済学』日経BP)、The Case Against Education(邦訳『大学なんか行っても意味はない?』みすず書房)、Selfish Reasons to Have More Kids(『子だくさんの親になる利己的な理由』未邦訳)などがある。ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、ウォールストリート・ジャーナル、アトランティックなどへの寄稿多数
ウェイナースミス,ザック[ウェイナースミス,ザック] [Weinersmith,Zach]
人気ウェブコミックSMBC、オタク向けコメディ番組BAHFestのクリエイター。ベストセラーとなった科学書SOONISH(邦訳『いつになったら宇宙エレベーターで月に行けて、3Dプリンターで臓器が作れるんだい!?』化学同人)のほか、グラフィックノンフィクションの著作多数
御立英史[ミタチエイジ]
翻訳者、編集者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。