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出版社内容情報
《内容》 パリで開催された第6回国際エンドトキシン学会において,世界をリードする優れた研究が本邦より多数発表され,世界の注目を集めた。エンドトキシン(LPS)の細胞内シグナル伝達経路としてToll-like receptor(TLR)の役割の重要性が明らかとなり,TLR伝達様式がmolecular levelで細部にわたって解明されてきたことによる。この方面で日本から優れた研究が発表されており,本書にもその一部が掲載されている。本書エンドトキシン研究4は特別寄稿から始まり,測定法とその問題点,トル様受容体(TLR),エンドトキシンの構造・活性と細胞の応答性,作用の分子機序,ショック病態と治療戦略,エンドトキシン除去療法等,まさに基礎から臨床まで,全てを網羅した現時点でのエンドトキシン研究の集大成であると確信している。
《目次》
第1章 特別寄稿
1.トキシックショック症候群とスーパー抗原性細菌毒素
2.Toll-like receptorsによる微生物認識(Recognition of Microbes by Toll-like receptors)
3.エンドトキシンショックの新展開
第2章 測定方法とその問題点
1.Candida由来のリムルスG因子活性化物質の構造,物性,ならびに生物活性
2.小児のグラム陰性桿菌敗血症における単球細胞表面に結合するLPS検出の試み
3.改良アルカリ前処理法を用いた血中エンドトキシン定量法
第3章 トル様受容体(TLR)
1.LPS認識におけるTLR4,RP105とそれらに会合するMD蛋白の役割
2.Porphyromonas gingivalis合成リピドAに対するTLR欠損マウス由来歯肉線維芽細胞の認識機構
3.エンドトキシンショックの治療剤としての抗Toll-like receptor抗体の可能性
第4章 エンドトキシンの構造・活性と細胞の応答性
1.エンドトキシンの生物活性を支配する要因
2.低毒性リピドAの構造と機能
3.低毒性ヘリコバクター・ピロリLPSの宿主との反応性-とくにLewis抗原を介した細菌と宿主のクロストーク-
4.消化管免疫とエンドトキシン
第5章 作用の分子機構
1.血管平滑筋におけるイノシトールリン脂質代謝の意義とエンドトキシンによる抑制の機序
2.K.pneumoniae由来エンドトキシンによる肝薬物代謝酸素活性低下および一酸化窒素過剰産生に対するサイトカインの関与
3.エンドトキシンによるIL-18の産生分泌機構
4.ディーゼル排気微粒子はエンドトキシンによる急性肺傷害を増悪する
第6章 ショックの病態と治療戦略
1.エンドトキシンショック病態形成におけるホスホリパーゼA2とその受容体の役割
2.エンドトキシン血症対策としてのプロテアーゼ・インヒビター投与の意義
3.肝虚血再灌流後のLPS誘発肝障害へのO2-の関与とその対応策-isolated perfused liverを用いた検討
4.エンドトキシン血症に対するポリミキシンB少量投与の効果
5.外科領域におけるエンドトキシントレランスの応用
6.無毒化リピドAアナログの抗エンドトキシン作用について
第7章 エンドトキシン除去療法
1.敗血症性ショック患者に対するPMX-DHPの効果と血管内皮細胞機能
2.ポリミキシン固定化カラムを用いた直接血液灌流(PMX-DHP)による敗血症性ショックの菌種別昇圧効果の機序
3.グラム陽性菌による敗血症性ショックに対するPMX-DHP治療とanandamide吸着による臨床効果
4.エンドトキシン除去療法(トレミキシンRによる直接血液灌流法)の効果機序,アップデイト
内容説明
特別寄稿から始まり、測定法とその問題点、トル様受容体(TLR)、エンドトキシンの構造・活性と細胞の応答性、作用の分子機序、ショック病態と治療戦略、エンドトキシン除去療法等、まさに基礎から臨床まで、全てを網羅した現時点でのエンドトキシン研究の集大成。
目次
第1章 特別寄稿
第2章 測定方法とその問題点
第3章 トル様受容体(TLR)
第4章 エンドトキシンの構造・活性と細胞の応答性
第5章 作用の分子機構
第6章 ショックの病態と治療戦略
第7章 エンドトキシン除去療法