出版社内容情報
時間とともに成長する建築 安藤忠雄
第1章 都市の中の環境風土
環境を取り巻く状況の変化
大阪の町に提案し続ける
日常性の豊かさ
出発点ー阪神間の風土
日常が持つ具象性と抽象性
境界のない流れる水ーTIME’S
文 環境に応える 1977
第2章 環境を意識すると建築も拡がっていく
環境と対話し,同時に調和する
歴史と自然環境を未来につなぐ
「山」がつながり,地域をつくる
風景を変えていく力
場所から生まれるアートや建築
地中で感じる自由さ
サイト・プランニング=場所の感覚
アートがまちを変えるとは
削り取られた山
自然の再生ー夢が託された庭園
第3章 世界の中の風土
自然と関わりながら,時間をかけてつくり上げられた環境とは
スカルバが示したもの
ヴェネツィアで考え続ける
歴史的な都市に挿入された単純なキューブ
アジアを視野に
中国というスピード感
北京と上海
森から始めること
文 場を読む 1987
対話 建築に対する文化を実感してつくる 2009
第4章 建築を育てること
時間を経ることを考えると
人の関わりを生む仕掛けとは
境界を越えていくこと 二川幸夫との対話
建築にとって敷地とは
環境から人々が感じとるもの
都市と自然の中の「人間性」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tuppo
4
あるものを活かしてないものをつくる。暴力性。私は建築家ですから抽象的な理論と同時にやはり現実の場所からの発想というものに重きを置きます。 2019/05/12
まめタンク
2
2020年106冊目。建築家=奇抜でかっこいい建物というイメージがあるけれど、安藤さんの建築は建物とその周囲にある環境で成り立っているという主張には、はっとさせられた。ベネッセの福武さんとの美術館の建築も、美術館がすごいのではなく、あえて美術館を地下に埋めその環境との一体感が凄いのだと感じた。安藤忠雄さんは年齢的には師匠的な存在だけど、設計する建築家は新しいし、環境と共に育っていくのだなぁ〜と本書を読んで感じました。2020/03/07
sonohey
2
ゲストハウスで出会った人に建築の魅力を教わり、試しに一読。美しい建築写真と設計図?が随所に挿入されたインタビュー。とりあえず、大阪にゆかりのある建築家であることに驚き。人物や建築物、専門用語の類はさっぱりだったが、そのせいかハイデガーや西田が出てきたのが印象的。川、森、古墳、さらに植樹と、自然を活かした建築に拘りがあるのは安藤が水の街大阪で育ったからこそ。まったく無関心だった「建築」に興味を湧かせてくれた一冊(になるか?)。以下メモ、「桜の会・平成の通り抜け」和辻哲郎『風土』「直島」「近つ飛鳥博物館」2014/04/19
kiho
1
長期的な展望で物事を進めるのは、実は大変な事…それを続けている安藤さんの建築は、未来へのかけ橋☆今に左右されずその先を見つめる大切さを教えてくれる一冊♪2012/05/04
うどん
1
今まで建築ってそんな興味なかったけど、なんとなく読んでみたらべらぼうにおもしろかった。てか、安藤忠雄って人間性もすごく良さそうだしそれが設計にもあらわれてんだな思いました。2011/12/18