内容説明
イギリス小説の面白さ。フィールディング、スターン、オースティン、ディケンズ、ジョイス…。かりそめの解釈を超え、なおも聳えるイギリス小説の高峰を単独で踏査。味読力の衰弱を排した、沈着かつ誠実な“読み”の集成。
目次
第1章 物語と読者―ヘンリー・フィールディング『ジョウゼフ・アンドルーズ』
第2章 話の中の話―ローレンス・スターン『トリストラム・シャンディ』
第3章 小説の弁護―ジェイン・オースティン『ノーサンガー・アベイ』
第4章 作者の声―ジェイン・オースティン『エマ』
第5章 内なる時間―チャールズ・ディケンズ『大いなる遺産』
第6章 人体を読む―ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』第四挿話
付章1 物語としての「マルコによる福音書」
付章2 判じ絵としての『ドン・キホーテ』