内容説明
賢治の作品を賢治の作品にしているのは賢治の言葉である。この姿勢において、言葉一つ一つの意味の幅や深さ、言葉と言葉とが響き合い、意味を限定するとともに拡張もしているという表現の妙を見定めることに心を注いで、賢治作品の言葉と表現との理解に迫ろうと、数篇の論が綴られる。
目次
『銀河鉄道の夜』を読む
『セロ弾きのゴーシュ』を読む―青年はかっこうと出会う
『祭りの晩』を読む―少年は山男に出会う
『水仙月の四日』を読む―自然のドラマと人のドラマと
『鹿踊りのはじまり』を読む―心象スケッチの一葉
『なめとこ山の熊』を読む―熊撃ちか熊か、ともに在ることを得ない悲しみ
『雪渡り』を読む―なつかしい青白い幻燈
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