感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
17
『若草物語』で四姉妹が「ピクウィック・クラブ」の真似事をするという描写があり、ずっと気になっていた本。四姉妹が真似をしているということでまじめな本なのかと思っていたが、どたばたコメディだった。ピクウィッククラブのメンバーが巻き込まれる旅先でのバタバタは、イギリス版弥次喜多道中、吉本新喜劇。登場人物はみな個性豊かだけれど、中でも、ピクウィック氏の従者となったロンドンの下町っ子サムエル・ウィラーが魅力的に描かれている。ピクウィック氏ともどもペテン師に騙されはしたものの、下巻ではきっと鼻を明かしてくれるはず。2015/07/03